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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

これから就活をする皆さんへ、コンサルタントを目指しておられる方はお読みいただければ幸いです。

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就活らしき格好で歩いている人たちが多くなった気がします。新入社員となった方々と同様、これからボルテージをあげていく人たちが多くなるのは我々社会人生活に慣れてしまった人間(?)にとってとても刺激になります。

  

私が就活していたのは20年以上前です。その頃は就活という(短めた)言葉もなかったような・・・そして就活ファッション的な、黒とか濃紺のスーツに黒い鞄という基本形も意識してなかった気がします。こと、私の業界では私服で面接等に来ていた人もちらほらいました。それがいいのか悪いのかいまだに結論は出ませんが、とにかく身なりが基本大差ないのであればなおさらのこと、面接等の本番での言動ですべてが判断されると思いますし、さらにその前にどの企業・業界を選ぶかがとても重要だと思われます。

  

以前、採用面接の心得というのを2つほどエントリしました。時間もたちましたので、あらためてそのときのカテゴリーを引用しつつ、みなさんに選び方と面接の心得を私なりの経験にもとづくテクニックとして参考意見を述べます。

  

あらためて夢を思い出しつつ、業界や企業を選ばう

私の場合、小さいころはころころ()夢が変わりました。最初は大工さん。たぶん小さいころに親が山のふもとにプレハブっぽいとはいえ、一戸建ての家が建ったのが誇らしく思えたからと思います。そして次は医者、薬剤師等々・・・生活の上でリスペクトできる職業をみつけるたびにその夢が変わっていきました。

  

経験的に思いますが、

  

夢は、戦略と同じで、自分の境遇や状態の変化に応じて、常日頃、修正してよいものです。

  

1つの夢をずっと追い求めることも素晴らしいことですが、途中で変更することも何ら問題ありません。現実的だからとか理由はどうでもよくて、とにかく「夢を持っていること」、「夢を追って日々の生活に打ち込む」ことが重要です。

  

業界を選ぶとき、大学で学んでいることと必ずしも志望業界とそれとは連動しないことも多いと思ってます。なぜなら、夢との突合せの方が重要だからです。たいした例示でもありませんが私は中学、高校の頃は漠然と東大に行きたいと思ってました。そして進路指導の先生にそれが無理だと諭され(泣)、結果、数学と英語が得意だったのでその頃はベストに近い選択と思い上智に行きましたが、その時点で私は理工系に行きたかったという大きな範囲で志望先を選んでいて、そのあと電気電子工学科という学科に行くのですが、この時点でそれこそ東電みたいな強電の世界から今私の基本となっているソフトウェア工学みたいな弱電の世界と、選択肢がそれでもかなり広かったのです。小さいころの夢だった大工をずっとこのころまで引きずっていたとしたら建築学科に行ったかも知れないですが、この時点で私は製図みたいな緻密な作業が苦手な自分に気づいていて、それは無理かなと思って、幅広い選択ができるこの進路を選択しました。

  

もし、一途な夢へちゃくちゃくと進んでいけている人ではなく、漠然と「できるだけ良い就職をしたい」とか思っている人なのであれば、あの学校に行きたいとか浪人したくないとかそれに似た気持ちが強かったりするかも知れない。でも採用面接でその辺は自分はきちんと発言しましたし、その中でも自分の「現時点の夢」と照らし合わせて、今そこにいる企業にだからこそ入社したいと言いました。その「現時点の夢」とは、「人の助けになる職業につきたい」という広範囲なものでした。そして、会計士を目指して結果少し違う道にそれていくのですが(笑)、それでも今のところ進路という観点では悔いのない人生を送れています。

  

だから、確固たる理論が確認できてないあなたにならアドバイスできます。

  

「細かいことで悩まず、自分が今、夢と思っていることを思い出して、今選ぼうとしている進路がそれにかなっているか、あるいは今からその進路を選べば、まずはそれがベストに限りなく近いベターな選択なんです。」

  

加えて、コンサルタントをもし志望されるのであれば、コンサルタントは客商売です。お客様を「クライアント」と呼びます。クライアントは自分の得意なことばかりをリクエストはしてくれません。頼りになる人には、困ったことは何でも相談してきます。それにいかに応えるか、そのために広範囲な対応力があった方がいいかも知れません。そういう意味では、漠然としか就職目標を持てていない人は意外とコンサルタントに向いているかも知れません。お試しあれ。。

  

面接に臨むにあたり

採用面接とは、集団面接、個人面接だけでなく、立派な企業であれば、応募のはがきを書いて送ってから返事をいただき(合否が確定する)すべての面接が終わってその企業サイトから退出してみえなくなるまで、がその範囲と思った方がいいです。少なくとも私はそのすべてに着眼してこれまで採用面接について評価を行ってきたし、先輩・上司の多くもそうしてきたと教わりました。

  

そこにおいては、おおむね7つのポイントがあると思っています。

  

誠意

少なくとも私は、茶髪にジーンズで面接会場に現れたからそれだけでNGとはしません。ですが、それだけでNGとする人も少なくないでしょう。そう着崩すからにはそれなりの覚悟と、それなりのお洒落、そして礼儀とか基本的な作法が整っているかを私は診ます。そして、どうしてそういう風にして現れたのかをじっくり考えて評価するようにしています。世の中「普通」に始めても天性の勝負しかできません。勢いつけて目立ってスタートする姿勢は大歓迎です。ただ、相手に受け入れられる工夫は考え抜いて臨んでほしいものです。

  

理論的

私は、住宅を買いにいったときとか、子供の学問イベントへの参加のときには、どうやって「さりげなく目立って、且つ主役を引き立てようか」ということを考えます。主役は不動産屋や教師・子供たちであり、こちらはセカンダリーです。そうすることで、相手がその姿勢を自然にくみとって、スムーズに事が運んでいくと信じてます。つまり、それを無難にまとめようとすると、今で言う就活ファッションが基本という考え方に落ち着くのです。しかし、そこから自分の心証を突出させるためには、言動が理論的で、魅力的でなければなりません。ファッション的なことに結論を出したら、いかにそこにVALUEを出すか、それだけに時間をじっくりかけて、考え抜いて臨みましょう。

  

主体性

1つのタブーは、物事を「他人事」ととらえた言動をしないことです。たとえ他人の仕事であっても、その結果にはメンバーすべてが連帯責任を負うのです。ことコンサルタントの世界はそれだけがルールといって過言でありません。ビジネスシーンにおいてどんなことにも自分が納得できないことには口を出して確認し、納得して自分ができるフォローをし、自分の責務もまっとうしていくんです。いわゆるオーナーシップのない人は採用されるとは思えません。どこの企業が最初から「歯車で終わる」人材を採用するでしょうか。。。

  

統率力

ということは、ゆくゆく自分はリーダーとして統率力が求められます。特に集団面接や企業サイトにおける言動のすべてはこの観点からチェックされていると思っていいでしょう。私の経験だけで言えば、集団面接では、「我を通して一人アピールを欲張る人」と「地味で意見も言わずに他人の流れに身を任せる人」の両方、つまり「評価特性の上下」2名を確実に切ります。そういう人はかなり特殊な環境でないと統率力が発揮できない人材なんです。

  

コミュニケーション能力

そして、そういった網をかいくぐって最後に好印象を残すには、やはりコミュニケーション能力は重要となってきます。「聞き取り」「話術」「雰囲気作り」が大切です。十人十色でありますが、相手に好印象をいかに与えていくか、自分なりの価値パターンは面接前に自己評価や友人知人等に意見を求めて磨きこんでから臨みましょう。ちなみに私の場合、「質問に直球で全力打ちかえすばかりの人」「面接側の力量を試そうと仕掛けてくる人」は基本落とします。ついでに、「携帯電話をONにしてる人」も落とします()。結局、入社後にどうその人が立ち振る舞うかを面接側はじっくり診ているんです。

  

独創的

印象付けが大事なんですから、個性も重要です。鼻にピアスの跡があっても面接時にしてなければ別にいいですし、いつしか自分が出世して自分の舞台が仕事上成立したときに、突然赤髪にしたり(若かりし私はそうしてしまいました。笑)、自分のスタイルと主義で現場を操縦しようとしても、基本私は構わないと思っています。そのくらいは、企業側にそれを受け入れる努力を求めたい。独創的じゃない人生なんてつまらない。それ(自分のスタイルやこだわり)を許容してくれる企業に採用されるのが両者にとって幸せというものです。

  

専門性

最後に、その企業が何らか専門性を求めている場合は、当たり前ですがそれを「変な工夫なく」アピールする準備はしておきましょう。ここは基本、「変化球はご法度」です。^^;

  

コンサルタントの面接であれば、私は確実にこれらのことで評価・判断されていると思いますので、参考にしてみてください。いずれにしてもあんまり小細工しないでポイントをおさえてそこは入念に準備・予習しつつも、それ以外のことは自然体で自分の「素」を判断してもらった方が、お互いにとってHAPPYだと思います。

  

合否をどう受け止めるか

受験もそうですが、複数受けることはまったく失礼ではありません。ですが、合否については必ず自分でどうしてそうなったのか、合否の両方のケースできちんと検証しましょう。落ちても次につながるばかりか(気になるときは企業にきちんと聞けばいいと思います。それを教えてくれない企業はそちらに問題があります)、もっと上へのチャレンジができるかも知れないし、思いもしなかった自分の別の適性がみつかるかも知れません。結果として就職する場合もその企業に早くなじむ、結果を早く出せることにつながると思います。

  

コンサルタントの世界においても、新入社員の獲得ターゲット数はおおむね決まっているわけですが、適性の判断は厳しくみているはずです。ですから「多めに内定」という考え方はあまりしないと思います。花が咲かないリスクのある人は獲らない。優秀で大活躍しそうな適性ある人だけに内定を出します。たくさんそういう人が応募してきたら多めに内定を出すかも知れません。優秀な人であればあるほど、途中でより魅力的な職業・職種に出会って、早くに転職されてしまうかも知れないけれど、適性ある人には内定が出るわけですから、それを糧にして複数の企業を大いに受けてもらって構わないと思います。なぜなら、就活を通してであったアプリカント(応募者)が、将来そのコンサルティング企業のクライアントになる可能性もあるからです。

  

納得できる内定を得たあとで

コンサルタントの場合、2つほど、入社前からできるだけ準備しておいた方が得なことがあります。

  

英語

最近はグローバル案件が多いし、もともと外資系が多い業種なので、英語力は重要です。できるだけ会話力と、ビジネスライティングについて勉強しておきましょう。結果ドメスティックな仕事ばかりが入社後に待っている可能性だってありますが、英語ができる人は、より外資系ならではのグローバルコミュニケーション、グローバルナレッジの習得機会が広がります。入社してから仕事の傍らで勉強するのは本当に大変です。なお、個人的な経験ですが、学校に行く時間の余裕がないという人には、アルク通信教育シリーズをお勧めします。

  

会計知識

大手の外資系コンサルティングファームは会計事務所が前身や母体だったりすることも多いのですが、会計士を目指せという話ではなく、簿記2級くらいの勉強はしておきましょう。最終的に経営コンサルティングの世界で開花するには、財務諸表が診れるくらいのスキルが問われます。間接費、外注費率、ABC(活動原価)やCAGR(成長率)、DCF(現在価値)、等々、ITコンサルティングが主体の私であっても、いろいろ相談に応えていけなければならないのです。勘定科目の基本形は覚えておいて損がありません。さらには、ゆくゆく自分で起業したいと思っている人ならなおさらです。

  

とにかく、就活なんて口にするイベントは普通、一生に一度です。具体的な答えがみつかってなくても、少しでもベターと思える道を、一生懸命探してみてください。少しでも悔いがないように頑張っていれば、結果はきっとそのやり方ではベストのものがついてくると思います。頑張ってください。

  

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