「コンサルタント」の定義?
「コンサルタント」とは
さすがに、
ダーツ話の前に、まず小生が思うコンサルタントの定義を語ってみたいと思いますが、
「コンサルタント」というのは、小生の理解では
「専門性のある」職業です。
医者、弁護士、会計士、税理士、これらはまさに有資格者であり、
彼らもコンサルタントです。
でも、小生これらのどの資格も持っていません。
実を言うと本当は会計士になりたくて大手会計事務所に入所したのでした。
ですが、その後すぐ監査法人とコンサルティングと別ビジネスユニットになることが決まり、
私、無資格でしたからコンサルティングユニットに振り分けられ、会計士の道が遠ざかりました。
でも「コンサルティング」ユニットなんで、職種はそれでもコンサルタントなわけですね。
無資格な気がするけど・・・まあいっか、と以来17年になります。。。
だいぶ経験年数も増えてきた今、
私はまず
「コンサルタントを名乗ることは自由」であり、
どんなコンサルティング業務もそれぞれがとても「尊敬されるべき専門性ある仕事」で、
専門とする業務内容が何であれ、その分類そのものでコンサルタントの優劣を差別化する格差があってはならないと感じています。
最近、弁護士先生やお医者さんの知り合いが増えました。彼らは言います(注1)。
- 「有資格者であっても同じ仕事をちゃんとやれるかどうか、技術力には優劣があり、個人差がある」
- 「そもそも得意領域と汎用的対応可能領域とに分かれるので、資格範囲の仕事全てが何でもすごいできるわけでもない」
とても明快に言います。
彼らと話していると、
- 本質的には「お客商売」、
- お客さんに認めてもらえる技術や経験が伴っていなければ商売にならない。
- その業務を基本的に行うために資格がいるので多大の努力の結果、有資格者となったが、
- それはあくまで資格を得てその領域で仕事をする権利を獲得しただけの話、入り口に過ぎない、
と力説するのです。
そういえばコンサルタントを名乗る人は世の中に実にたくさんいます。
残念なことに母数が多いせいなのか、
「そんなのはコンサルタント(の仕事)じゃない」とか、
「戦略コンサルタントはITコンサルタントをばかにしている」(注2)とか、
いろんな差別的表現を、この業界で耳にしてきました。
少なくとも私がお知り合いの有資格者は、他の有資格者を決してばかにしません。
専門性で勝負する「コンサルタント」は自分と向き合って自分を磨き続けるべきだといいます。
この人達とは、普通に話しているだけでそのプロフェッショナリズムにとても感銘を受けます。
そんな有資格者の人からもみても「コンサルタント」として尊敬される存在になりたいと私は思っているのですが、
長年やってきて思ったことを整理してみますと、
資格の有無にかかわらず、
コンサルタントに求められる基本特性というものは、
大きく5つあるように感じています。
『経験』・・・この人(会社)は仕事を依頼するにふさわしいと認めてもらうための実績
『知恵』・・・この人に仕事を依頼しようと決断させるために必要なテクニック
『人脈』・・・頼まれた仕事を効率的に遂行するために日頃から構築・維持された情報網
『信念』・・・頼まれた通りに仕事が完結できるよう徹底した献身的姿勢
『人柄』・・・この人に仕事を頼んで良かった、また何かあれば頼もうと思わせる人格
それから仕事を効率的に、且つ効果的にこなしていくことについては、3つの経験則があります。
『オリジナリティ』にこだわらないこと
『我を通さず』に自分のスタイルを極力『相手に合わせる』こと
『スピードも品質の評価要素の1つ』と考えること
こんなことを考えながら気がつくと、何らか専門性が差別化され、周囲に認知されてきた気がしています。
また後日違う角度からも整理はしていきたいと思いますが、
具体的スキルを語る前に、
「コンサルタントの心得」的に求められる能力を個人的に整理してみるとこんな感じです。
特に「立派なコンサルタントになりたい」と志の高い若手の方々には、
競争力ある具体的なキラーコンテンツを身に付ける前に、
そもそも個人が備え磨き続けなければならない「素質」「資質」に近いものはこういうことだと、
私は信じ、後輩にがんばって伝え引き継いでいってもらいたいと思っています。
すみませんいきなり抽象論で・・・・・
注1)
事実は、「飲み屋のくだり」の中から得たコメントですが、個人的には本音トークだなあと思い、引用させていただきました。
注2)
私は、自身が或る「聞こえてしまった」事象について例示しており、戦略コンサルタントが一概にITコンサルタントを軽視しているとは思っていません。
また一方でITコンサルタントが「戦略コンサルタントはIT知らない」と言ってるのが聞こえてしまったこともあります。
あくまで、「分類」により差別的発言するのはよくないなーと思って例示させていただきました。
もし不快な思いをされた方がおられましたらあらかじめお詫びさせてください。