スキルの「教育」の前にまず「躾」を
4月から開始する新事業の紹介準備をしていて、ヒューマンスキルについて良いエントリを拝読し、刺激を受けた思いについて、紹介コンテンツ的には部分的になってしまうのですが、今日それをお話しさせていただきます。
本を出版したおかげで、いろいろ取材や講演依頼、新しい営業話や既存のお客様からのご依頼内容の広がりもあり、従来以上に、いろいろな情報を整理することができるようになりました。
その中で、1つ今回お話しておきたいのは、クライアントからみて「要求スキルは備わっていて当たり前」「その上で外部から調達する以上、人間的に素晴らしい人材」であって欲しい、というのが当然の要求だということです。
これは厳密に言えば、コンサルタントに限らず、SEを始めとするITサービス業界の方々、さらにはビジネスに携わる全てのユーザ企業に帰属する方々に、本来求められる「大原則」かと思っています。
「あいさつ」や「身なり」「勤怠」の基本が、自己流+周囲から甘やかされて育った人は、確かに高いスキルが何らかあって、それがキラーコンテンツになっているがゆえに、
基本のおろそかな部分が周囲からの「気遣い」により容赦されているにもかかわらず、それを自覚することもできないために、そのままおざなりになり、
いつしかそれが、キラーコンテンツが本来生み出す高い成果印象からマイナス評価され、減算された「まあ、それなりに凄いですかね」程度にCSを押し下げていくことになっていることにようやく気づき、
そしてそれに悩み、・・・解決策が見出せないままジレンマに陥る、・・・ということになる可能性が高いのではないでしょうか。
自分は今月から、4月から始めるコンサルティング、ITエンジニアリングに関するプロフェッショナル派遣サービスというものを始める予定です。
全体整理できた紹介は後日にてご勘弁いただきたいですが(すみません)、私は今回、コンサルタントという呼称にせず、あえて「プロフェッショナル」という人材呼称を用い、「教育(Training)」ではなく「躾(Discipline)」と名づけた指導プログラムを準備中です。
みんな、誰しも、取柄たる強烈なキラーコンテンツや個性をお持ちです。
それはその人の「プロフェッショナル」たる矜持の部分であり、それをリスペクトしないわけがありません。
ですが、特に個性の部分に関しては、取柄の部分と、そうでない部分の境界線を勘違いしがちです。
周囲ではプラス評価どころかマイナス評価されかねない、むしろ短所になるべき「個性」を、自分の取柄に普段紐付けてしまったがために、紐付けた取柄に気遣う周囲がそれ(短所)を指摘しないのをいいことに、全く改善されないまま、お年を召した人になってしまうのです。
大変残念ですが、これまで幾人ものそういう方に出会ってきました。妙に攻撃的な、明らかに勘違いされた「戦力外」の方を除くと、その短所は極めて「もったいない」形に醸成されてしまっており、なかなか説明してもちゃんと理解してもらえないことが多いです。
それでも、これからは、私(や私の仲間)が例え自分(達)を棚上げしていると批判されるとしても、誰かが警鐘を鳴らすことで、当人が自発的に気づき、改善してもらうことで、本来の取柄がさらに活かされるように、あるいはその短所が取柄を覆い隠していたことで、本来得られるはずの就業機会に恵まれなかった人達がより報われるように、「躾」という厳しい言葉を受け入れていただくことを担保に、私(達)の持てる全ての経験や技術をコンテンツ化して、継承いただけるよう指導していくことを目指したいと考えています。
ですから、決して一方的に物事を教え込むつもりでもなく、ただ「周囲に見えるその人の印象や技術力評価、個性分析」について、客観的にそれを伝え、今一度自分を見つめなおして更なる成長のために、自ら改善プログラムを考案し、その有力な糧に、当方から提供する「躾」コンテンツを活用いただきたいなと思っております。
その過程で、きっと我々も自分達の言動やコンテンツの魅力についてのプラス/マイナスあわせたフィードバックを得られると信じています。
そうやって互いに鍛錬していき、業界の品質向上に寄与したいと思う次第です。
宣伝はこのくらいにさせていただき、いずれにしても、どうもついついお互い気遣ってしまう雰囲気を、今後良い意味で改善していきたいなと気合を入れているところです。
皆様方の周囲におかれましても、余計な気遣いや不必要な面倒くさがりによって、相互評価を意見交換できない文化は、今後いい塩梅に改善をご検討いただければと感じる今日この頃です。