「この提案、獲りたい!」営業活動の基本5.「『量』や『時間』で勝負しないこと」
先日のエントリで紹介した通り、営業活動の基本知識について、キーワード別にその内容についてより詳細に解説をしています。
「『量』や『時間』で勝負しないこと」
・ 大手のファームにいたときは、「とにかく持てる投資可能な時間は全て費やして」「よりたくさんのメッセージを」盛り込むことに終始していました。ですが、そんなに「人間の人生は長くはありません」。いつかストレスで体も壊れます。メッセージを受け取る方だって、聞いたり読んだりする時間、実はばかにならないと思われていることも多い。重要なメッセージこそ効率的に「適量を注いであげる」ことがよっぽど大事なのです。
・ これは経験則ですが、「自信がないときほど量で勝負にいく」気がします。もちろん勝ちたいから時間をかけること自体に反対はしません。ですがこれまでも語ってきた「勝率」や「効率」を考えれば、むしろ自信がないんだから量で勝負しても負けるものは負けるわけで。反対こそしませんが「勝てる気がするまで時間をかけて量を積み上げて」という考え方は、勝率に貢献してない気がふりかえってみるとするんです。
・ キーメッセージを10枚程度に簡潔に纏めた提案書を、さらに3日間徹夜して100枚の大作に書き上げて臨むよりも、、魅力的な女性部下(お客様が男性の場合)やイケメンの男性部下(お客様が女性の場合)を連れていった方がよっぽど勝率が高かったりして・・・(深謝:厳密にはセクハラ表現とは思いますので不快に思われる方々に一応お詫び申し上げます。<(_ _)>例示です)。これは残念ながら(?)小生の実績でもあり、量で勝負してもいいことそんなにないんです。
・ 明らかに相手が量を求めていると指定があるか、意思表示されているとの確信がない限り、私は効率を追及させたい。文章力や絵心はあくまで補完技術であって、いわゆる「べしゃり」にその人の個性、献身的姿勢、が表現されるはずで、きっとお客様は大抵そこからその人の「魂」をわかってくださると思います。「身の丈」でいきましょう!(あ、あまりにも端ったら当然お叱りを受けますけども・・・)
・ 1枚のスライドをプレゼンする目安は駆け足でも3分、通常5分、渾身のスライドの場合は15分くらいだと思います。ですから平均5分でもコンテンツ頁が10枚あれば1時間くらいのプレゼン時間が必要です。これに質疑応答や討議を混ぜたらもっとかかるわけで。・・・いっぱい書けば書くほど、事前に送付し目を通してもらうとか、プレゼン時に扱う本編頁と、あとで検討等に読んで欲しい補足頁をきちんと区分けして先方に伝える等々、工夫にそれなりの時間をかけるべきと思います。
・ もっとも、その企業に求められる「ブランド対価の」量みたいなものはあるかもしれません。時折大手SI企業さんの提案書を拝見し、特大バインダークリップでも留まらないくらいの大作をみさせていただきますと、「すっげーなぁ、さすががなー、でも読むのも大変だ」と思うと同時に、「ここまでいっぱい書いたら受け取り手も『ここまで丁寧に書いてくれてありがとう!』と思うんだろうな・・・」と2つの気持ちが浮かびます。その辺のポリシーはしっかりした方がいいですよね。相手方の「受け入れ文化」にあわせて、ですが・・・