ロンドンオリンピックでイギリスを遅れた国だと思っている人へ。ITILはイギリス発ですよ
ロンドンオリンピックが開幕して、寝不足気味の方も多いかも知れませんね。僕もそうです。選手、チームのパフォーマンスに一喜一憂しています。
今回は、開幕直前にロンドンのタクシーが抗議デモをしたこともあり、 なんとなくロンドン、イギリスって遅れてるんじゃない、みたいな声を聞くことがありました。まあ、何をもって進んでいるとか、遅れているというべきか、というのは難しいですよね。27年くらい前にロンドンに行った時には、地下鉄の床が木で出来ていて驚きました。当時ですでに100年以上経っているわけですから、当然と言えば当然。当時の大阪では最新式の車両が走っていましたが、それは導入時期が違うわけですよね。
イギリスが遅れているかどうかは別として、 ITの世界ではITILの発想はとても重要だと思っています。もしご存じない方は、こちらが分かりやすいかも知れません。ITILは、ITサービス・マネジメントのイギリス規格であるBS 15000のベースになっているものですが、1980年代、サッチャー政権下で策定されたものなんですね。ITILは、People、Process、Productsという3つの概念に加えて、Partners(協力会社)という概念を持っています。つまり、現在のアウトソーシングという考え方は、ここから来ているとも言えるようです。
さらにITILの考え方が素晴らしいと思うのは、「無い袖は振れない」という考え方があるというとろこなんですね。つまり、月次で10万円しか利益の出ないサービスに月額100万円のIT投資はあり得ない、というところです。ここ、当たり前なんですが結構重要だと思うのですね。ついついITって高いもので、お金をたくさん準備しないとは取り組めないように考えがちなのですが、そうではないよ、ということです。例えば、データベースを準備するほど予算をかけられないのなら、Excelでスタートしてはどうか、 という考えもある、ということですよね。もちろん、セキュリティ、情報管理というのは別にあるわけですが。
なんてことを、ロンドンオリンピックを見ながら思い出した今日この頃です。北島選手、気持ちを引きづらずに「次、行ってみよう! (いかりや長介:昭和風)