iPodでリアルな3D録音をしてみる(3):外付けマイクアンプで音質を向上
iPodでリアルな3D録音をしてみる
iPodでリアルな3D録音をしてみる(2):耳栓マイクでバイノーラル録音、鼻先をかすめるリアル感
さて、Belkin TuneTalk Stereo for iPodとiPod Touchでバイノーラル録音をこりずにやってます。ところが、最近、録音されたものを聴くうちに、音質に不満がでてきました。
TuneTalkにには、オートゲインコントロールという機能が付いています。オートゲインコントロールというのは、大きな音が出たときにその音が割れない様に録音する機能です。大きな音が出たときには自動的にその音は小さく録音されます。これは便利なんですが、以外とくせ者で、音割れしないレベルの音も同じ様に小さく録音する傾向があります。その結果、録音データ全体の音質が損なわれることになるのです。
現在の接続は、バイノーラルマイク -> TuneTalkのマイク端子 -> iPod Touchという順になっています。バイノーラルマイクの信号は微弱なもので、TuneTalkの中にはマイクアンプが含まれています。それでマイクからの信号を増幅して、iPod Touchのライン入力に増幅された信号を送っています。オートゲインコントロールはTuneTalkに含まれているマイクアンプの中にありますから、このマイクアンプを使わずに外付けのオートゲインコントロールのないマイクアンプを使えばより良い音で録音できるはずです。その場合接続は、バイノーラルマイク->外付けマイクアンプ-> TuneTalkのライン入力端子->iPod Touchとなります。
というわけでマイクアンプを自作してみました。今回作ったのは、単電源のオペアンプを1つ使った簡単なマイクアンプです。回路は以下のサイトが参考になります。
Simple Stereo Electret Microphone Preamplifier
Op-Amp Mic Preamp
John Conover: Using the Panasonic WM61A as a Measurement Microphone
ケースは、ALTOIDSというミントキャンディーのブリキ缶ケースを使いました。このALTOIDSのケースは、海外では、ヘッドフォンアンプなどの電子工作でよく使われるものです。ケースのデザインもなかなかです。
中身はこんな感じになります。万能基板をカットして使っています。パーツはとりあえずオーディオの自作などでよく使われるものをメインに使っています。
バイノーラルマイク、マイクアンプ、TuneTalk, iPod Touchはこのようにつなぎます。
このようにマイクアンプの上にiPod Touchを乗せると、うまく手におさまります。
さて、肝心の音質ですが、やはり、オートゲインコントロールがないことにより、音の強弱がはっきりして、よりクリアーに録音できるという感じです。また、マイクアンプに付けたボリュームによりボリューム調整も楽々できます。マイクアンプも持ち歩かなければならないということになりますが、大きさも手頃ですし、録音のコントロールもしやすくなりました。マイクの音質に困ったら、マイクアンプの自作もおすすめです。