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触媒のように世の中のいろいろな人やものをつないで変化を起こしていきたいと思っています

過去を言い訳に使う人と、過去をネタにできる人

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先週の土曜日は、仕事関係の方から招待していただいた、
大宮ソニックシティで開催された「第3回さいたま夢まつり」に行って、
中村文昭さんの講演を聞いてきました。

中村さんの著書は「お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!」など
数冊を読んでいましたが、講演を聞いたのは初めて。

これまで数多くの方の講演を聞いたことがありますが、
今までで一番よかったのは、北海道でロケット開発を手がけている
植松電機の植松努さんの講演です。

中村さんの講演は、植松さんに匹敵するか、
話術だけなら植松さんを超えるぐらいに面白くて、
もっと早く講演を聞いておけばよかったと思うほどでした。

中村さんは、野菜の行商から始めて、
飲食店やオリジナルウェディングの事業を手がけ、
その後、講演をするようになり、
今では年間300回以上の講演をしているそうです。

北海道にひきこもりやニートの若者たちを集めて
農業をするプロジェクトも手がけられています。

興味深かったトピックはたくさんあり、
ぼくが力を入れている自分史関連に通じるものもありましたが、
そのうちの一つは、赤ちゃんはスーパーポジティブだという話。

赤ちゃんは、最初は寝返りをうつところから始まって、
ハイハイしたり、歩くようになったり、
最初はうまくいかなくても、
何度もチャレンジしてできるようになっていくわけですが、
「自分にはできない」とあきらめる赤ちゃんは見たことがないと。

それが、成長にしていくにしたがって、親や周りの大人から
「それはお前には無理だ」「できるわけがない」などと
ネガティブさを吹き込まれてしまうのだということです。

ぼくも、自分史の講座やセミナーのときに、
みんな子どものころは好奇心のおもむくままに
自分のやりたいことになんでもチャレンジしていたはずだけれど、
それが成長するにしたがって、周りからいろいろ言われたり、
周りの目を気にするようになったりして、
自分のやりたいことをやらなくなり、
ついには忘れてしまうという話をよくしています。

だからこそ、自分史をまとめて自分の過去を見返すときに、
何にでもチャレンジしていた子どものころのことを振り返って、
当時好きだったこと、得意だったこと、興味を持っていたことを思い出すことで
そこから、自分の夢や目標、生きがいを見つけることができるのです。

もう一つ、中村さんの話で自分史に通じるなと思ったトピックは、
人には、過去を言い訳に使う人と、
過去をネタにできる人がいるという話。

たとえば、アトピーでいじめられているというひきこもりの子が
中村さんのところによく来るそうで、
最初にアトピーを含めた全身の写真を撮ることにしていて
ほとんどの子はいやがるそうです。

その後、中村さんの独自のやり方で、
セイタカアワダチソウを使ったお風呂に入れたりしてあげると、
数か月でアトピーがきれいに治るとのこと。

そうなると、最初は写真を撮られるのをいやがっていた子も、
その写真を見せて、アトピーを克服した話を
ネタとして話すようになるそうです。

自分史をまとめるときにも、
失敗や挫折を現在の自分の状況の言い訳にするのではなく、
当時の気持ちや、現在から見てどう思うか、
そこから気づいたことなどを書いてみることで、
そのできごとに新たな意味づけをして、
自分のネタにすることができます。

ほかにも中村さんの話には、共感できることがいっぱいありました。
また機会があったら講演に行ってみようと思います。

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