単に意義や正しさだけを訴えても支持は得られない
昨日のブログで、中村文昭さんの講演内容について書きましたが、
もう一つ、印象に残ったトピックを紹介したいと思います。
中村さんは以前、外食先で使い捨ての割り箸を使わずに、
自分専用の箸を持ち歩いて食事しようという
「マイ箸」運動を推進されていて、
ひきこもりの子たちに布団の端布からマイ箸袋をつくらせて、
その袋に箸を入れて講演会場で販売していたそうです。
「マイ箸」の良さや意義を講演で話しても、
最初はなかなか売れなかったそうですが、
宴会のとき、遠くにある皿の食べ物を取るのに便利な
「伸びるフォーク」があることを知り、
そのフォークも一緒に箸袋に入れるようにして、
フォークの面白さを講演中に話すようにしたら、
マイ箸袋が飛ぶように売れるようになったとのこと。
最近、以前より社会貢献の意識は高まっているように思いますが、
それでも、単に社会貢献の意義や正しさだけを訴えても、
なかなか支持を得ることはできません。
中村さんの話は、そこに何らかの面白さや
ユーザーにとってのメリットを付け加えることが
重要であることを示した一例だと思います。
ぼくの会社でも「eQuiz」という社会貢献型クイズサイトを運営していて、
月数十万ページビューあり、多くの方々に楽しんでいただいてます。
単に社会貢献を訴える内容ではなく、
クイズを楽しみながら自然にいろいろな知識が身に付き、
それが社会貢献にもつながっているところが
支持していただいている理由の一つだと思っています。
社会にとっていいことをやるのが大事なのはもちろんですが、
そこに、どうやって面白さや楽しさ、
ユーザーにとってのメリットを付け加えるかという視点を持って
常に考え、実践するようにしていきたいですね。