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触媒のように世の中のいろいろな人やものをつないで変化を起こしていきたいと思っています

常識を破るような新しくユニークなことをしようとしたときに出てくる壁

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昨日はサイボウズさんで開催されたオルタナブロガー定例ミーティングに参加してきました。前半は広報の椋田さんによるサイボウズのユニークな人事制度について、後半はオルタナブロガーの野水さんによる「メディア論から見たグループウェア」という話でしたが、とても興味深い内容で面白かったです。

サイボウズさんでは、「ワーク重視」「ワークライフバランス重視」「ライフ重視」の三つの働き方から選べるそうで、例えばライフ重視だと、残業はせずに定時退社で、勤務日も週4日にできたりして、もちろん給料は減るけど、まとまった自分の時間がとれるので、大学院に通うなど自分が好きなことができるそうです。

ただ、このようなユニークな人事制度を実施するためには、やはり既存の法律との整合性をとるのが難しいようですね。話を聞いていて、最近読んだ以下の記事を思い出しました。

社員を全員「ノマドワーカー」にした会社:日経ビジネスオンライン

ソフトウェアの開発をメインにしているウェブインパクトという会社が、本社オフィスをなくして、社員のノマド化を進めようとしている事例をとりあげた記事です。オフィス費の削減や、社員が自分のスタイルやペースに合わせて働けることなどのメリットがあるそうですが、一方で課題もあるとのこと。

もちろん、課題もある。多くは、現存する法律との整合性だ。先に触れたように、会社の登記はどうすればいいのか。労務面で言えば、会社に通勤していない社員を、どうやって社員であると証明するのか。勤務時間、休日の定義はどうするのか。多くの法律が、本社が物理的に存在するという前提で策定されているため、高柳社長は専門家と共に一つひとつ検討し、対策を詰めている。

サイボウズさんの例も含めて、こういった新しい働き方をうながすような試みがどんどん出てきてほしいですが、たとえばヤマト運輸が宅急便を始めたときに運輸省と戦ったように、常識を破るような新しくユニークなことを始めるときには、必ずこういった既存ルールや既存勢力の壁が出てきますね。でもその壁に負けることなく、情熱で突破してきた人たちがいたからこそ、世の中がよりいい方向に変革されてきたのだと思います。

社会をよりよく変えていくためにも、もっと既存の古いルールを打ち破っていくような新しいチャレンジがどんどん出てきて、そういった社会の動きに柔軟に対応できる政治家や官僚が増えてほしいですね。

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