支援を届けるための方法論
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NHKの「解説委員室」というサイトに、興味深い記事がありました。
精神科医の森川すいめいさんが、大震災後に被災地で「こころのケア」活動を展開するためにどう考えて行動していったかを述べてらっしゃって、そのプロセスがまさにビジネス戦略立案の好例になっています。簡単にプロセスをまとめてみます。
悩み「支援を届けたい人に、支援が届かない」
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ゴール「どのような世界になっていたらいいか」を決める。
ゴールは「自らいのちを断つこと、その選択肢しかないと思っている方に、自死以外の方法、自分の助け方を、誰もが届けられる地域になっていること」
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具体的な方法を考える。
まず第1に「誰に会わなくてはいけないか」を決める。
「自死を選択せざるを得ないと思っていて、待てない人」
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できるだけ具体的なイメージに結びつくまで、言葉を掘り下げていく。
「人に相談できない人」。より具体的には「自分の弱さ」を知られたくない、相談をすることで何がどうなるのかわからない、相談をしに行くエネルギーがない、相談できる情報がない人。
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何を届けなければいけないかを考える。
「睡眠の方法」。
「自死を選択せざるを得ない人で、待てない人というのは、十分に休めていない人」だから。
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以上をふまえて何をするか。
「眠りのコツ講座」を展開する。
講座そのもので「眠るのにはコツがあるのだ」と宣伝できる。
相談ではなく、コツを学びに来る場として設定することで参加しやすくする。
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結果として、もしかしたら明日、自死を選択してしまう人たちに、出会い、具体的に自分の助け方を身に着けられる方法を伝えることができるように。
支援を届けるためには、気持ちだけではダメで、具体的に何をどうしたらいいのかという方法論を学び、実践を続ける必要がある。
私は、ビジネスでも志やビジョン、熱意といったものが重要だと思っていますが、やはりそれだけではダメで、やはり価値を届けたい人にどう届けるか、その方法をきちんと考えることが大切だなと、この記事を読んでいて改めて思いました。
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