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大学の秋入学への移行とギャップイヤーに大賛成

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先日、東大が5年後を目途に入学時期を春から秋へ全面移行することを提言したことが議論になっています。見たところでは賛成のほうが反対よりも多いようです。反対意見で多いのは、高校卒業から大学入学までの半年間のギャップイヤーが、大学にとっても本人にとっても無駄ではないかというものです。

私は秋入学への移行に賛成ですが、特にギャップイヤーがあることには大賛成です。半年というのは長い人生の中でいえば短期間です。短期間でも学校の束縛から離れて自分の自由にできる時間が持てるというのは素晴らしいことだと思います。

また、私が面白いと思う人たちは、若い時代に、周りからみると無駄と思われるような浪人経験や世界放浪などをしている方が多いというのもあります。前に編集者の石黒謙吾さんがキャンディーズの追っかけをしていたことが、その後の人生に大きな意味を持っていたということを書きましたが、人生の中で無駄だと思われるようなことが後に意味を持つことはよくあります。スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチで語った、大学をドロップアウトした後に自分の興味に沿ってカリグラフィの講義を聴いていたことが、後にマッキントッシュをつくるときにフォントを搭載することにつながったという話はその典型ですね。

社会的には効率が重要視される風潮はまだ大きいですが、これからはより創造性が重要になってくるでしょう。そのためには一見無駄に見えることでも、どんどんやってみるべきで、その中からクリエイティビティが生まれるのだと思います。

ギャップイヤーの過ごし方を大学側で用意すべきだという意見もあるようですが、そんな必要はまったくないと思います。ほとんどの学生は高校までは学校にしばられ、受け身の姿勢だったはずで、ギャップイヤーは初めて学校の束縛を受けずに自分の頭で考えて行動できる機会になるはずです。海外を放浪するもよし、バイトに明け暮れるのもよし、遊ぶのもよし、何もしないでひたすら思索するのもよし、自分のやりたいことをとことんやってみればいいと思います。

秋入学によって、教育のあり方や就活なども変わってくるでしょうけど、多様性が出てくるのはいいことと思います。これを機に議論を深めていって、教育をいい方向に変えていってほしいですね。教育は国家の根幹に関わる問題だと思うので。

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