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触媒のように世の中のいろいろな人やものをつないで変化を起こしていきたいと思っています

一番大切なことは、頭で考えるのではなく、心で感じること

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オルタナブロガーの永井孝尚さんがこの記事で紹介していた、田坂広志さんの講演「いま、あなたに何ができるのか」の音声を聴いてみました。とても共感できる内容で、約1時間半とちょっと長いですが、できるだけ多くの方に聴いてほしいです。

いま、あなたに何ができるのか ― すべての人が社会に貢献できる生き方・働き方 ―

特に共感した内容をピックアップしてみます。

・日本は生まれ変わらなければならない。あのとき、日本の、素晴らしい国家への再生が始まったと、いつか語り合うことができるように。

・本当の共感とは、目の前にいる一人の人間の姿を、自分の姿だと思えること。ほんのわずかな人生の偶然の違いで、自分も被災者になったのではないか、あの方々の姿は、自分の姿ではないのかと。

・今我々が為すべきことは何か。ただ一つ、目の前の仕事をすること。その仕事に深い使命感を抱き、高き志を重ね、心を込めて取り組むこと。日々の仕事を通じて、素晴らしい日本をつくっていくこと。

・どのような仕事に取り組んでいるかが仕事の価値を定めるのではない。その仕事のかなたに何を見つめているのか、それが仕事の価値を定める。どのような仕事でも、この社会を良きものに変えることができる、そういう働き方ができる時代だ。

・日本人はもともと仕事に対して「右手にそろばん、左手に論語」「三方よし」など、社会的精神を持っていた。企業は本業を通じて社会に貢献するもので、利益は社会に貢献した証である。利益は手段であって目的ではない。企業が多くの利益を得たのは、その利益を使ってさらなる社会貢献しろということ。

・人々が「はた」を「らく」にすることを喜びとし、事業を通じて社会に貢献することを喜びとし、そんな人々が世の中にあふれたとき、日本を素晴らしい国として再生できる。

・一番大切なことは、頭で考えるのではなく、心で感じること。理屈や計算ずくでやることはうまくいかないことが多い。

・人との出会いには必ず深い意味がある。人生において起こる出来事には必ず深い意味がある。壁、挫折、失敗など否定的に見えることの中にも大切な意味を見いだすことができる。

震災や原発問題に関して、評論家的な方々の発言や記事に違和感を感じることがよくあります。例えば、先日放送された『朝まで生テレビ』の中で、経済評論家の勝間和代さんが、以下のように発言されていました。

「また、今回の原子力の問題についても、じゃあ死者が出ましたかと言うことについて、津波の死者に比べて全然、これは比べていいのかどうかわかりませんけれども、やはりそのぉなんていうか、報道のされ具合と死者の多さというのの、バランスが悪いと思います」
「YouTube - 朝生 原発 勝間和代氏発言他ハイライト #asamadetv」より

この発言はTwitterなどでもかなり物議をかもしていたようです。確かに理屈を頭で考えれば、このような発言になるのでしょう。数字やロジックも大事ですが、そういった理屈を超えるものに対する感受性を高め、心で感じることは、こういうときだからこそ大切だと思います。

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