オルタナティブ・ブログ > 野石龍平の人事/ITコンサル徒然日記 >

人事領域(上流/elearing/ERP)コンサルでの人材開発/人事の一歩先の動向を考えます!

若手の声、ちゃんと届いてますか?世界と日本の事例から学ぶ「次世代リーダー育成」

»

Oliver Wyman の "8 Strategic Ways To Help Empower Youth Leadership" は、若者のリーダー参加が広がる一方で、実際の準備・機会・影響力にはまだ大きなギャップがあると指摘しています。


主なポイント
・若者のリーダー参加は増えているが、意思決定への影響力は限定的
・年齢への先入観や偏見が、若手の発言や挑戦を阻む
・問題解決力や交渉力などのスキルギャップが教育機会の不均衡から生じている
・シャドウボード、メンタープログラム、異世代協働が有効な育成施策とされる

日本の事例
日本総合研究所のジュニアボード制度
30代の若手・中堅社員が経営課題を議論・提言し、新設部署の創設に反映された事例

ベネフィット・ワンのジュニアボード制度
若手社員が社長直轄のプロジェクトに参画し、経営課題解決に挑戦

パソナグループのジュニアボード
年齢や性別に関係なく選抜されたメンバーが経営方針について経営陣に提言

日本企業への示唆
・若手に「発言機会」だけでなく「実行責任」を与える制度設計
・現場上司や経営層を巻き込んだフィードバック・メンタリング体制
・地方や経済的制約を持つ若手にも公平な機会を与える育成スキーム
・若手視点の提案を経営に反映する透明なプロセス

コンサルタントとしての私見
若手リーダー育成は、企業の未来を左右する投資だと考えます。形式的な若手登用ではなく、経営の意思決定に若手が本当に参加できる設計を持つ企業こそ、変化の激しい時代に強い組織を作れるでしょう。

Comment(0)