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人事領域(上流/elearing/ERP)コンサルでの人材開発/人事の一歩先の動向を考えます!

高等教育機関の改革のポイント&e-Learning Conference 2010後記

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久しぶりの更新です。ここ一年は関西の高等教育機関におけるICT化支援と組織の設計に携わっていました。

大学向けのプロジェクトはいくつか経験があるのですが、改革が遅れている業界であると実感しています。70年代のドラッカーの本に「改革への取り組みが難しいのは、大学と病院」という記述がありますが、本当にその通りです。

理由はいくつかあるのですが、「先生組織における人的な距離感」と「顧客視点が欠如しやすい」という点が上げられるように思います。

先生と呼ばれる人が大学組織は、教員-職員の壁ができやすい傾向にあります。それに加えて60-70年代の学生運動の名残か、学部自治が固まっているところが多く、この壁も大きな問題です。

それに加えて大学は「学生の立場に立って」という当たり前のことをこれまでしてきませんでした。中教審で教員中心から学生中心へということを今更言っている辺りがその現れでしょう。企業なら顧客中心というのは当たり前であり、CSの向上という話は十年以上前から言われていることです。

このような組織ではICT化や組織設計においても計画的なコミュニケーションが重要となります。先日のelearning conference2010ではそのあたりを中心に講演をしました。かなり盛況で、高等教育機関の方々からも多くの質問が寄せられ、講演終了後も講演者に話を聞きに多くの人が残っていました。

今後も同様のセミナーがあれば、皆さんにご紹介します。

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