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人を動かすものは何でしょうか?様々な「座右の銘」から、それを探っていきたいと思っています

人を「評価」するのは難しい

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選挙、終わりましたね。
ここで政治の話をするのはあまり適切ではないと思うので詳しくは書きませんが・・・

私が驚いたのは、今回の選挙の投票率です。私が想像していたよりも、はるかに高くなりました。すごいですねぇ。それだけ、みなさんが今回の選挙に興味を持っていた、関心を注いでいたということになるのでしょう。

選挙といえば、不思議だなぁ、と思うことがひとつあります。
今回の選挙では、政治家になって欲しい人に「ポジティブな1票」を入れるだけでなく、辞めてもらいたい最高裁の裁判官に「ネガティブな1票」を入れるという投票もありました。これは、内閣が任命した最高裁の裁判官に対して、「この人は裁判官にふさわしくない」と国民が審査する制度です。

この制度の是非はともかく。

私は人前で偉そうにも色々なお話をしてギャラを頂く、講師という職業をしております。講師が仕事をした最後には、必ずといっていいほど「アンケート」という名前の評価をいただきます。簡単に言えば、講義の内容や講師の態度、テキストの出来映えなどに対して「5.大変よい 4.よい 3.普通 2.わるい 1.大変わるい」というようなマークを頂戴するわけです。「よい」だけでなく「わるい」というマークがあるのが特徴でして。まぁ、当たり前と言えば当たり前なんですけどね。つまり、ポジティブな評価だけでなく、ネガティブな評価も頂くわけですよ。で、ネガティブな評価が多いと、二度とその会社からはお呼びがかからない(可能性が高い)、厳しい世界です。

で、思うんですけどね。選挙って、ほぼ例外なく「この人がいい」という、ポジティブな1票を入れることになってるじゃないですか。これに加えて、「この人にはなってほしくない」という、ネガティブな1票も入れられるようにしたら、より民意を反映することになるんじゃないかしら。得票数はもちろん、「ポジティブな票 - ネガティブな票」で決めるわけです。どちらか一方だけ棄権する、というのもありで。さらに言えば、この引き算はマイナスになることはありません。ポジティブな票よりもネガティブな票の方が多くても、ゼロよりも小さくなることはない、というふうに決めるのです。

本来、ネガティブな感情ってのは表に出してはいけない、とされています。しかし、大事な国をお任せする人を決めるんだから、そんな制度があってもいいんじゃないか、とつい思ってしまいます。

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