「伝える」と「伝わる」の違いをご存知ですか?
今日、あるセミナーで、一生懸命「伝えて」きました。
とはいえ、私の出番は5分ほどだったんですけどね。上記リンクの「ITIL®プロフェッショナルのための今後の資格」というセッションで、5分ほど時間を戴いて喋ってきました。(悪い癖で、それでも2分超過してしまいましたが)
いつもそうなんですけど、今日も「私のお話し、ちゃんと伝わったかなぁ」って、心配なんです。
私の本職は教え屋さんです。なので「教える」とか「伝える」とか、いわゆる「プレゼンテーション」って何?ということをいつも考えています。
大事なのは、「伝えていますか?」ではなく、「伝わっていますか?」ということなんですね。
---
先日とあるお客様先に行ったら、上司の方が部下の方をすごい剣幕で叱っていました。
内容はよくわからなかったのですが、どうやら部下の方が上司の指示した仕事をしていなかったらしいんですね。
で、上司の方は「ちゃんと伝えたじゃないか!」って叱って(というか怒って)いるわけなんですが、部下の方は怒られながらも「そんな話、聞いたかなぁ」って顔をしておられました。
実際はどうかわかりません。部下の方がシラをきっているのかもしれません。
しかし、上司の方にも責任があると思うのです。ちゃんと伝わったかどうかの確認を怠ったわけですから。指示を与える側は、ちゃんと指示を与えたゾ、聞いていないとは言わせないゾ、という「証拠」を握っておくぐらいの覚悟が必要です。例えば部下にメモを取らせるとか、その場で復唱させるとかね。
コミュニケーションミスは必ず起きる、と思っておいたほうが無難です。
この際ですから、100%完全に伝わるコミュニケーションなんて存在しない、と断言してしまいましょう。
ですから、何か情報を伝えたり指示を与えたりした側は、それがちゃんと相手に伝わったかどうかの確認が必要不可欠なのです。
逆に、情報を得たり指示を受けたりした側は、自分の理解が正しいかどうか、漏れや誤解がないかどうか確認することも、また不可欠です。
大事なのは、伝えることではありません。伝わることです。
普段からそう思って伝えれば、コミュニケーションミスはぐっと少なくなります。
(それでも完全にはなくなりませんけどね)