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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

部下のキャリア支援も管理職の役割ですけど、あなたの経験を語ることがキャリア支援じゃないのです。

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企業におけるキャリア自律支援、進んでいます。

国の要請もある(法改正)からですが、たとえば、こんな流れが加速している印象です。


●社内にキャリア相談室、キャリアカウンセリング室を設ける(人事部とは別機能)

●社員向けのキャリア研修、キャリア勉強会などを充実させる

●管理職による「キャリア面談」も推進していく
(※目標管理、評価面談とは別だし、日々の1on1とも別)

●上記には、国家資格キャリアコンサルタントを持っている社員を配置する


などなど。

つまり、厚労省が進めようとしている「セルフ・キャリアドック」の仕組みを導入している組織が本当に増えているのです。(ちょっとムーブメントな感じ)


「キャリアを考えさせたら、会社、辞めちゃうんじゃないの?」という、経営者やマネジメント層からの懸念の声を今でもよく聴きますが、「キャリアを考えたら、辞めちゃう」としたら、それはは、その企業や組織が魅力がないだけの話で、「キャリアを考えない人」がいつまでもただそこにとどまっているほうが不安じゃないですか?という話をよくしています。

キャリアというと、「人生設計を考えるだけ」とか「5年後10年後のことを決めるもの」などと思うかもしれませんが、ほんの一部で、「こういう職業人生を送りたいので、こういう能力を身につけよう。ということは、実務経験としてはこういうものに取り組み、さらにそのために、知識やスキルをさらに学び直さねば。」という話になって、結局、「能力開発」に繋がっていくことなのです。

というわけで、従業員の能力を上げることは、組織の成果向上に繋がるので、「キャリアを考えたら辞めちゃうんじゃないの?」という不安も多少は減るかもしれませんね。

で、話は、管理職です。

そんな中で、ただでさえ忙しい管理職には、「部下のキャリア支援もしてね。キャリア面談もしてね」という話も出ている組織も多いのですが、ちゃんと教育をしたほうがよいのですよね。

キャリアって人生そのものでもあるので、「誰でも面談くらいできる」「キャリアのアドバイスをすればよいのね」と思うかもしれませんが、きちんと学ばずに、キャリア支援をしようとすると、

「俺の場合はね」
「私だったらこうするけどね」

と、自分の話を聴かせる場になってしまうのですよね。

「能力開発」についても、「自分は、現場で背中見て育った」とか「失敗から学んでなんぼ」とか、時代に合っているとあまり思えないアドバイスをしてしまうかもしれません。

つまり、キャリアとか能力開発について「今」を学んでいない上司が行う指導、支援は、もちろん、多少は役立つかもしれないけれど、キャリアを考え、能力開発に取り組むべき主体である部下にとっては、むむ?となるケースもあるだろうと思うわけです。

だから、管理職がキャリア面談やキャリア開発支援をするなら、「キャリアとは何か」「キャリア面談ですべきことは何か」「能力開発とは何か」「リスキリングとは何か」を学ばないといけないですし、何よりもまず、管理職自身が自分のキャリアを考え、能力開発をし続けていることがとても大事です。

「俺はこのままでいいし、もう、このポジションのまま上がりだから」

みたいなことを言われたという話を以前、聴いたのですが、「いや、それ、本当ですか?」と突っ込みたくなります。


自分がキャリアを考え、自らも学びの実践者であるという大前提があってこその、部下の支援。

能力開発をするためにも、まずはキャリアを棚卸して、整理してみる。
その際、キャリアコンサルティング面談は、有効です。

社内にもキャリアコンサルタントはいると思いますが、管理職になると、そうそう社内のキャリアコンサルタントに話すのも抵抗があるものです。(守秘義務はあるのは知っていても、だからって話したいかというと、利害関係が大きすぎたり、お互いよく知っている間柄だったりして、話しづらいということはあるはずです)

そんなわけで、国が無料でキャリアコンサルティングを提供しています。

どなたでもOK。是非、一度経験してみてください。

自分を見つめ直す機会になりますよ。


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