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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

NHK朝ドラでキャリアを学ぶ①:「カムカムエヴリバディ」

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2019年の冬、同僚が「朝ドラ愛」を熱く語って、「どれほど素晴らしいか」を会うたびに聴かせてくれました。当時、NHK朝ドラは観ておらず、40代男性を引き付ける何があるのだろう?と思ったものです。

コロナ禍前なので、通勤があった時代。
彼は録画したものを夜晩酌しながら見るのが楽しみだと嬉しそうに話していました。

さて、2020年、在宅勤務がスタートして、「同僚が観ているという朝ドラというものを私も観てみよう」と紀貫之的に思い立ち、「エール」を見始めました。ちょうど在宅勤務をし始めるころと合致。

いやぁ、面白いなぁ、これ。

そこから、「おちょやん」「おかえりモネ」と続き、「カムカムエヴリバディ」です。

変なタイトルだし、長くてカタカナだし、ラジオ英会話がモチーフってあまり興味沸かないわ、しかも、ヒロインが3人いるってなんじゃそれ、と最初は思ったわけですが、それがなんと!

もう後半に行くにしたがって、どんどんはまって、BS早カム、8時カム、昼カム、夜カム(録画)、深夜カムと1日5-6回観たりしてました。

そんなカムカムも先週4月8日大団円で終了。


でですね。

朝ドラは、キャリアの物語なんですよね。


キャリア形成の物語。

ドラマなので、いろんなところで人と再会したり、その再会した人が人生の流れを変えるきっかけを作ってくれたり、というのがあるわけですけど、現実世界でも似たようなことがあって。

「計画された偶発性理論」という、多くの人が好きな理論があります。人生の80%くらいは偶然に左右されている。自分にとってよい偶然を引き起こすのは、自分の意図的な行動だ。偶然を逃さないために、好奇心や持続性、冒険心など5つの要素を大事にするといいよ、といった考え方です。

「カムカムエヴリバディ」をご覧になっていない方には、ちーっともわからない話をしますけれど、たとえば、3代目ヒロインがお父さんの影響で時代劇が好きな子どもとして育ち、映画村にしょっちゅう遊びに行くのですが、人生に迷っていた時、たまたま見かけたポスターでミス映画村を決めるコンテストに出場します。

落選しますが、そのことがきっかけとなって、映画村で働くことに。さらに、映画村で外国人客を増やしたいという企画が持ち上がり、英語をなんとなく勉強し始めるのですが、そのことから、アメリカと日本の合作映画を撮る際にも通訳っぽいこともします。

その時出会ったキャスティングディレクター(のちに実の祖母と判明)の影響で、アメリカ留学し、自分も日米をつなぐキャスティングディレクターとなります。さらに、そのキャスティングディレクターとしての活躍を取材された記事を見たNHKの人から声をかけられ、英会話番組の講師にまでなるのです。

計画された偶発性で言えば、「映画村でミス映画村コンテストのポスターを見た」。これを何とも思わないか、自分も挑戦しようと行動するか、でその先が変わります。

外国人観光客を増やしたいなと思った時に、自分も英語、勉強するか、それとも、私はいいわ、と思うかでもその先が変わります。

取材依頼があった際、それを引き受けるか、それとも「いえいえ、私なんて」といって応じないことにするかでも、その先の人生、大きく変化する可能性を秘めているわけです。

ドラマなのでできすぎてはいるのですが、でも、現実世界でもこういうことってあちこちにあると思うのですね。

私は、キャリアコンサルタントなので、他者のキャリアの話が大好物です。

何がどうして今こうなっているのか、という人生の流れ、物語を聴くと、もう100人いたら100人が異なる道を歩んでいます。

そして、その時々に考えたこと、迷ったこと、選んだことがとても刺激的ですし、自分のキャリアを考える際にもヒントが得られるのです。

さて、今日4月11日から、今度は沖縄が舞台の「ちむどんどん」が始まりました。
今朝も早速、BS早ちむ、8時本ちむしました。

今回もキャリア形成の視点で楽しみたいと考えております。

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カムカムエヴリバディははまり過ぎてCDまで買ってしまいました。
仕事中にジャズを掛けていると穏やかな気持ちになります。

劇伴バージョンも買うか迷っていますw。




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