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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

大卒3年離職率、平成28年卒は32.0%(前年比0.2%増)つまり横ばい。

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今さらですが、明けましておめでとうございます。


本日1/20、晴れて57歳になりました。勤務先の定年制度は60歳となっており、誕生日がある月末が退職日だそうなので、定年とあと3年と10日ほどとなりました。

ちょっと前まで40代だった気がするのですが、50代は、びゅーーーーーんと矢のように過ぎていきますね。

さて、それはさておき、3年離職率です。

気づいたら発表されていました。

新規学卒者の離職状況」(厚労省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html


グラフは、こちら
https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000556419.pdf
大卒で32.0%(平成28卒の場合)

です。ほかにも高卒と中卒なども発表されています。

昔、「七五三現象(中高大と7割5割3割辞める)」と人事界隈の方がおっしゃっていたのですが、今は、違います。全く七五三ではない。「六四三」くらいです。


ただ、大卒の"三"は変わらなくて、ここ10年くらいずーっと30%前後を行ったり来たりしています。10人新卒者がいたら、3人はやめるということですね。

内訳は、ほぼ1年に10%ずつ減る感じで、1年で1割辞め、2年目に1割、3年目に1割退職して、3年3割というわけです。

景気がよいとか売り手市場だとか転職市場も活況だとか人手不足とかいろいろ言われているけれど、3年離職率としては変わらないのですね。


大卒が3年で3割。これは多いのか少ないのか。

採用した企業側としては、採用コストの元が取れていないので痛いかもしれません。若手社員側としては、早めに見切りをつけたということかもしれません。

自分の人生なので、辞めるのも残るのも転職するのも起業するのもいったん学校に戻るのも自由なのですが、もし、「ああ、合わねぇ、ここじゃねぇ」の理由が、「つまらない」とか「したいことができない」であれば、「つまる」ような働きかけはしてみたか、「したいことができる」ような努力はしたか、というのは、自問自答したいところです。

先日、ある企業の新入社員の皆さんと久々にお会いしました。

その一人がこんな話をしていました。

「自分がプレゼンする力は弱いと思っていて、それを早く身に着けたいな、やっぱり経験が一番だよなと思ったので、上司に"プレゼンする機会を作りたいです"と言ったら、上司が、"だったら、部のミーティングで話してみたら?"とチャンスを作ってくださることに。その後、何度かプレゼンさせてもらって、だいぶ場慣れしてきた。」

「やりたいことがあったら、誰かに言うことって大事だと思った」

とのこと。

黙っていても何も飛び込んでこないので、少しだけ誰かに働きかけてみる、やりたいことを口に出してみる、というのは、今の悶々に風穴を開ける一つのきっかけだったりするよね、と思ったよいお話でした。

それでは、2020年もどうぞよろしくお願いいたします。

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キャリア研究でも著名な金井壽宏先生のご本。

若手向けのキャリア論が説かれていて、なるほどーと思う内容です。

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