上司や先輩のどういうフィードバックが嬉しいか?
フィードバックと言うと、改善点の指摘という側面もありますが、良い点の指摘も重要で、なぜかと言えば、「良い点として指摘すること」は、「こういう言動がこの組織ではよしとされるのだ」という基準を相手(たとえば、部下、例えば、後輩)に与えるからなのですね。(※1)
じゃあ、どういうフィードバックが嬉しいかというと、例えば、SNSで共通言語と言っていい「いいね!」がありますが、先日、ある方に、
「いいね」「いいねぇ」「いいねっ!」というのは、確かに、肯定的に認められたことが伝わるけれど、「いいね」だけだと、ちゃんと見ているのかな?と不安になったり、懐疑的になってしまったりすることもある
と言われ、なるほど、それはそうだなーと思いました。
「いいね」
「どこがですか?」
「全体的に」
「具体的には?」
「どこって言えないけど」
「じゃ、別にそんなに良くないってことじゃないですか?」
みたいな会話も成り立つかもしれません。
「いいね」
「どこがですか?」
「この数字の整理の仕方がお客さん視点になっているなぁ、とか、多くの資料を調べた上で、その根拠を示しているんだな、ちゃんと勉強している人が作ったものだなと分かる点とか」
「なるほど、そういう点が、ですね、ありがとうございます」
・・・と、「いいね」の箇所について、具体的な指摘がなされれば、「そういう点が目に留まるのか」「そういう部分を評価してくれるのか」とフィードバックを受けた側も理解し、次からも同じようなことを工夫したり、努力したりしようと思うでしょう。
こういう「いいね」は「フィードバック」というより、「承認」の言葉に当たるかもしれませんが、じゃぁ、どういう「承認」メッセージが嬉しいだろう?相手を動機づけするだろう?をある研修で考えていただいた時のこと、「感心したわ」「さすがだ」「自分は思いつかなかった」などたくさん出てきた中で、
「それな!」
を挙げた方がいらっしゃいました。
後輩が何か気の利いた発言をしたら、「それな!」
部下がセンスのいいものを作って方向してきたら、「それな!」
皆で笑ってしまったのですが、現代風でいいと思います。
・・・
とここでググってみたら、現代用語としてちゃんと解説しているページも発見しました。
「それな!」に疑問を思ったら、さっそく調べてみてくださいませ。
たとえば、コチラ。あるいは、コチラも。
はい、理解できましたね。
それな!
(注1) 「褒めるという行為は、その組織で"よし"とされる基準を相手に示すこと」という表現は、5年くらい前に、鈴木有香さんに教えていただいたものです。心にしっかりとメモした言葉でした。
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鈴木有香さんの本。