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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

医療従事者が海外に出ていく!?

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GWがとうとう終わってしまいました。私はカレンダー通りだったので、前半3日、2日働いて(オフィスが静かで仕事はかどった)、後半4日でした。

関東地方は、風が強い日は多かったものの、比較的好天、高気温に恵まれ、初夏の陽気で、楽しく遊びまくっておりました。
間に2日仕事していても、今日は呆然としているのですから、9連休だったら、今日は、完全にリハビリ勤務じゃないだろうか、と同僚を心配してしまいます。(余計なお世話)

皆様は、いかがお過ごしでしたでしょうか?

そんな中、1日だけ勉強に行ってきたのですが、そこで聞いたお話にかなり驚いたので、書いてみます。

勉強の内容はまた別途報告しますが(すると思う、たぶんするんじゃないかな、ま、ちょっとしないかもしれない・・)、同じグループの方と自己紹介している中で、興味深いお話があったのです。

英語学校に勤務の方でした。英会話ではなく、英語学校。民間の、です。

どういう方が来られるのか?学生が多いのか?と尋ねたら、

「若い方は多いですが、それだけじゃなくて、海外勤務を予定している方とか、移住とか」

とのこと。

さらに掘り下げて伺えば、

「医療従事者が多いんですよね」

とおっしゃるのです。

「医療従事者とは?医師や看護師ですか?」
「そうです」
「そういう方が、海外に赴任ということでしょうか?」
「いえ、自分から移住しちゃうというか、海外で職を得て働くのです。」

日本の医療現場は、働き方がハード過ぎて、ワークライフバランスなんか「それ、食べられるの?おいしいの?」というような状態で、公私のバランスが取れないばかりか、自らの心身にとってもよくないらしい。


オーストラリアで仕事をすれば、WLBは保たれ、それなりの待遇になるので、日本で働く理由がない。

英語さえできれば、医療は専門職なので、海外でも活躍はできる。

「今、海外移住&海外で就職したいと考えている医療従事者が、英語学校に来るケース、多いんです」なんだそうです。

へぇー、知らなかった。そんなことになっているんだ、医療界隈。

最近、医療関係の本をたくさん読んでいたのですが、どの本にも医師の待遇とか、医療現場の大変さが語られてて、それは「現場の人数が足りない」だったり、「モンスターペイシェント」や「モンスター患者家族」の対応に追われて大変だ!ッだったり、いろいろあったのですが、「足りない」の中に、折角日本で育てても、海外にわたってしまう、というケースもあるのかもしれないなと思った次第。

「逆は難しいんですよ」
「日本は規制が厳しいからでしょうか?」
「はい、それもありますが、なんせ、日本語を学習するのは、海外の方にはハードルが高い。日本人が英語を身に着けて海外に行くのとは、困難さが全然違うので」

ほぉ。日本は、医療従事者を海外に流出はさせるけれど、海外から入ってくるケースはごくごく少ないということか。

そういえば、外国人医師、外国人看護師(見た目でわかる範囲で)って、大病院にも町の病院でも見かけたこと、ないなぁ。
でも、オーストラリアに行くと、日本人医師や日本人看護師が大勢働いているのか、そうか、そうか。


とまぁ、そんな話に驚いた勉強会でしたが、社外の学習機会に参加すると、自分が経験できないことや普段そのことについて考えることもないようなことに触れられるのは非常にメリットですね。

いかに狭い世界でものごとを見て、考え、決しているか、を反省させられます。

「越境学習」とか「学びの3rdプレイス」とかいうみたいですが、社外に出るのは、とてもよいことです。

中高年よ! 書を捨てないで、街にも繰り出そう。

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連休中に読んでいた医療関係の本たち。どれもいろいろ考えさせられた。

 

※救急出動の現地到着までの時間が年々長くなっていることがなぜか?を解説したり、救急車を呼ぶようなことじゃないのに、呼ばないでー、とか、、医師や看護師が足りない、とかも出てきますし、救急救命の現場の生々しい話が次々出てきて、おぉーとなります。「おぉー」の意味は人それぞれだと思いますが)

※死ぬっていうのも結構難しいものだな、と様々な事例で考えてしまった本

※「おくりびと」じゃないですよ。「むかえびと」。著者は、新生児医療の現場に関っているらしい。「助産師」が主人公の小説ですが、参加医療の現場がなんとなくわかってくる。これまた大変な仕事だなーと頭下がる思い。


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