新入社員研修にも保護者参観日。
新社会人のみなさま、入社おめでとうございます。これからの40年、もしかすると50年は続く「仕事」生活をどうか元気に楽しく駆け抜けてくださいませ。
と、おめでとうメッセージを書いてから、さっそく、今朝のYahho!ニュースのチェックを。
お、お、おぉぉぉぉ! お!? そうか、そう来たかと驚きの記事を見つけ、目が点に。
新入社員がやってくる。生産性本部によれば、2015年新入社員のタイプは、「消せるボールペン」型とのこと。何を言っているのかよくわからないが、まあ、これは春の風物詩とでも思って、気にしないこととしよう。
新入社員研修の様子を取材してみたところ、イマドキのイベントが明らかになった。
IT企業A社。新入社員導入研修は4月1日の入社式後から5月30日まで。その間、2-3回の保護者参観日が設けられているという。
しかも、来場不可能な保護者のためのネット配信も予定しているというのだ。
人事部・山田久則氏(38歳)はこう語る。
「昨年(2014年)の新入社員研修開始から2週間ほど経ったある日、新入社員の保護者の方から電話がありまして。"うちの娘は、しっかり研修を受けていますか? 落ちこぼれてはいないでしょうか? もし可能なら、見学させていただけないでしょうか?" 父親からのその申し出に、断る理由もないし、心配という親心もわかるなあと思ったので、"どうぞいらしてください"と研修の見学を快諾したのです」
「新入社員たちにも事情を説明したところ、彼らも特に違和感は持たなかった様子でした。しかし、その後、今度は、新入社員たちから、"うちのお母さんも見学したいと言ってます""うちのお父さんもよければ見学したいと・・・"と申し出が相次ぎ、人事部で検討した結果、急きょ、ゴールデンウィークの合間の平日に"保護者参観日"を設けてみました。 いくらなんでもそう大勢が集まることはないだろう、とたかをくくっていましたら、GWの合間だったこともあってか、20人の保護者が来社されたのです。 新入社員50人に対して、ですよ」
「もちろん、1人の新入社員に対して2人の保護者、つまり、両親が参観されたケースもあるのですが、これは、他の親御さん、たとえば、地方出身者の親御さんも参観したいのではないかと考えました。いろいろ検討し、保護者の方にもアンケートを取った結果、"保護者参観日"を設けると共に"研修の模様をネット配信する"ことにもいたしました。」
「2015年度の新入社員研修から実施します。今年は、1回目の保護者参観日(配信日)として、4月10日(金)を予定しています。」
記者は、想像以上の話に驚き、目を瞬かせてしまった。
昨年(2014年)は、「親同伴の入社式!?」というオドロキのニュースを記事にしたが、とうとう、新入社員研修に保護者参観日が設けられることになったとは。
実際、保護者参観日にやってくる父親、母親の反応はどうだったのか。
山田氏はこう述べる。
「娘の名刺交換(のロールプレイ)を見て、ハンカチで涙をぬぐう父親。息子の電話対応の様子(これもロールプレイ)を見ながら、はらはらしている母親。どきどきしながらも、感動する方が多いようです。」
この参観、当事者の新入社員たちはこのことをどうとらえているのだろう。
B子さん(23歳、学部卒) 「今年から正式に参観日が設けられると人事の方にお聞きしたのですが、私は、父や母には来てもらいたくないので、"絶対に来るな"と言ってあります!」
C男さん(24歳、院卒) 「両親には感謝してますが、もう子供じゃないので、遠くから見守っていてほしいですよね」
子どものほうが冷静で、少し安心した。
ところで、「社会人になる」ということは「親の庇護の元を離れる」ことにほかならず、「保護者」も卒業なのではないかと思うのだが、「保護者参観日」、あなたはどう思われるだろうか?来年は、PTAが結成されるかも知れない。
うーん、凄いことになっている・・・気がする。
この記事を読む限りでは、子の親離れは進んでいるものの、親の子離れは退化しているということか。
考えてしまうなぁ。
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バックナンバーは、以下の通りです。
●2012年4月1日の記事は、 コチラ。 「「職場のおける敬語の廃止を検討する」WG発足へ?」
●2013年4月1日の記事は、 コチラ。 「新しいOJTのカタチ。「満員電車の正しい乗り方」訓練法。」
●2014年4月1日の記事は、 コチラ。 「親同伴の入社式が増えてくる?」
オマケ:今年の桜(2015年3月31日撮影)。石神井川沿いの桜並木。
入社式には持ちましたね、桜。よかった、よかった。