オルタナティブ・ブログ > 田中淳子の”大人の学び”支援隊! >

人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

新しい組織に馴染むために

»

私の勤務先は、キャリア採用者だけで構成されています。数か月に1人程度の割合で入社してくる人がいるのですが、とにかく、キャリア採用者だけしかいないので、「転校生に慣れている新興住宅地の小学生」みたいなもので、新しい人が入社してきても、違和感がありません。すくなくとも迎え入れる側は。

もちろん、入社した側は、新しい世界、慣れない場所、知らない人ばかりなので、超ド級の緊張をしていることでしょうが、受け入れる側が、新しいAさんと10年選手のBさんと30年選手のCさん(あ、それは私だ)の違いをほとんど意識も区別もしないので、しばらくすればすっと溶け込んでいってしまいます。

とはいえ、とはいえ、です。

やはり、キャラクタってものがあって、溶け込むのに時間がかかる人もいれば、もう10年前からそこにいたかのような風情を漂わせる人もいます。

1月1日付で入社してきた彼は、10年前からそこにいたかのような風情を漂わせせているタイプです。

入社した当日、OJT担当者(当社では、ブラザーシスターと言います)に連れられオフィスめぐりをしての挨拶回り。近くの席が割り当てられたその彼の開設されたばかりのメールアカウントに私が「Welcome aboard!」メールを出してみたら、お返事いただき、この「ブログ」を以前から読んでいたと書いてある。

ほほぉー、いい人だ。(←単細胞)

それをきっかけとして2日目には会話し、3日目からはたびたび彼から話しかけられるようになり、気づいたら翌週には、「もうずっとそこにいたかのようなたたずまい」に。観察していると、入社したその日から、彼は、私だけでなく、あちこちの人に非常によく挨拶をしている。遠くの席の人にでも元気よく、笑顔で。自分から積極的に話しかける。

関西出身だからかな、と思ったら、本人いわく「話すより、聴くほうが好き」とのこと。たしかに、普段はおとなしい。物静かなお方です。

入社してしばらくの間は、かなり意識して、努力して、大勢に声を掛けていたのだとわかります。だから、すぐにすっと溶け込み、10年前からそこにいたような雰囲気に。

冒頭で書いたように、「転校生慣れした小学生」みたいなもんである私たちと1月にやってきたばかりの彼との間に、少なくとも目に見えるバリアはない。(当人は、いまだ緊張しているそうですが)

新しい組織に馴染むために、受け入れる側が妙なバリアを作らず、どんどん話す、突っ込む、いじる(?)も大事なのだけれど、やってきた側が自分から話しかける、人とかかわる、というアクションも大事なんだなあ、と改めて思いました。

先ごろ席替えがあって、今目の前に座っている彼。

このブログは読んでいるそうなので、今日は、ものすごーくびっくりすることでしょう。

あらためて、Welcome aboard!

「新組織に馴染む」ためにできること、をこうやって考えさせてくれて、ありがとうございます、Mさん♪

Comment(0)