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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

中原淳さん主宰ラーニングイベント「イノベーションを生み出す×40代-50代ミドルの再挑戦・再学習・働きがい」に参加してきた!(2012年9月21日)

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先週金曜日(9/21)、品川のKOKUYOさんオフィスが会場となったラーニングイベントに参加してきました。テーマは「イノベーションを生み出す×40代-50代ミドルの再挑戦・再学習・働きがい」でした。

東京大学中原淳さん主宰のイベントです。スタイルは、以前行われていた”Learning Bar”と同じ、と言えば、わかる方にはわかる、あのやり方です。

●オープニングで簡単な問題提起(中原さん)
●企業事例(今回は、富士通の例です)
●Barタイム (つい、ハイボール缶を手にしてしまった・・・w)
●企業事例続き(富士通)
●Barタイム  (ハイボールの続きを飲み続けてしまった)
●ダイアローグ(周囲の人と語り合う)
●Wrap-up(中原さん)

東大で行われていた「Learning Bar」参加者なら、ああ、あれね、とわかるスタイルです。

今回のテーマは、中高年を活性化するには?。 富士通さんが「フィールドイノベーション」(←社長の講演記事があったのでそこへリンクしました)という取組を始め、それが結果として、中高年の活性化につながった、というお話をお聞きしました。(この場での中高年は、主に4-50代を指します)

フィールドイノベーション(FI)を担う人材を4-50代の幹部社員(管理職)に絞り、各部門から集めて1年間の教育を経て、フィールドイノベーターとして活躍させているという事例です。今でも継続して、年間数十人から100数十人が育っているそうです。

営業でもエンジニアでもなく、お客様の中に入り込んで、現場の問題解決のおお手伝いをする、といった内容でした。

これ、もともと中高年の活性化を目指していたわけではなく、「ICTだけじゃなくて、もっと人の知恵を使った顧客視点のサービスを」との思いから、「だったら、知識もノウハウもあるベテランで、先方の上位職と会って話せる中高年幹部社員で」ということからアサインされ、その結果として、副産物的に「中高年の活性化」につながったのだそうです。現に富士通さんのES(従業員満足度)調査で、FI本部は社内TOP3に入るとか。

この制度の詳細は、色々なところで紹介されていると思うので、省くこととして、私が印象深かったのは、最後の中原さんのWrap-upでした。

ドナルド・ショーンが現場のことを「沢沼」と表現しているんだそうです。「低地の沢沼に、人が感心を寄せる問題は存在する」といっているとか。(メモ頼りにブログを書いているので、一文字単位での正確性は・・・ごめんなさい)

「低地の沢沼に人が関心を寄せる問題は存在する」。これ、言い換えれば、「事件は現場で起こっているんだー」ってことじゃないでしょうか。

そして、その「沢沼」という現場から、「高地」という高台に上がってしまうのが、管理職になるということ。 管理職になることというのは、様々な不安、課題があるのだけれど、一番深刻なのは、「現場から離れる不安だ」と中原さんはおっしゃいました。

うん、これ、すごくわかる。

私の友人で非常に優秀な外科医がいます。彼は、今ある病院の院長をしていますが、10年くらい前だったでしょうか、管理職になる、ということが分かった時、かなりじたばたしてました。

「外科医にとって40代って一番脂が乗っているんだ。手術の腕が伸びる時期というか、あれこれできる時期なんだ。でも、管理職になると、事務的なことが増えて、現場からどんどん離れていく、そこが不安だ」と。

これ、わかるわかる。

現在、日本の「マネージャー」は、99%が「プレイヤー兼任」なんだそうです。「プレイングマネージャー」となっていることで、「沢沼(現場)」から離れる不安・危機は減少しているのかもしれません。

一方で、経営層からは、「うちの管理職は、プレイヤーに軸足を置きすぎていて、マネジメントができていない」「部下を動かしてことを成し遂げるのがマネージャなのに、自分が動いてしまい、それで時間がなくなって、”できませんでした”を本来すべきことをしない言い訳にしている」といった声も聞こえます。

組織がフラットになって、管理職がプレイヤー兼任であることは必然なのに、そして、プレイヤーとしての目標も持たされているのに、「マネジメント」もしなさい!といわれたら、管理職って、本当につらいなあ、と思わなくもありません。

とはいえ、やはり、「プレイングマネージャー」なのであって、「プレイヤー」ではないのですね。だから、沢沼とのかかわり方は、以前と変えなくてはならないのでしょう。

そういえば、ある場所で、以前、こんな会話を聞いたことがあります。

「うちの上司が、現場の仕事をしたがって、ちーっともマネジメントしないんですよ。現場が好きらしくて。」
「ふーん、その上司、まだ”成仏”してないんだね」

プレイヤーとして”成仏”できていないから、後ろ髪引かれるように現場中心、というか、自ら動き回ってしまう、というのです。

”成仏”させるのは、その上のMGRなのか。本人の思い切りなのか。

今のマネージャ、役割上、完全にプレイヤーを離れることはできないのであれば、「一メンバ」としての現場との関わり方より、ステージを上げた関わり方を模索するのが一番現実的なのではないかしら。それが何かは、おそらく、業種や職種、組織の規模などによっても変わってくるでしょう。

それに、完全に現場を離れた上司というのは、部下から見ると、「あれで大丈夫か?」と思われなくもない、というのが現代の管理職の置かれた立場でもあるような気がするので、「高地」に上がったまま降りてこないのではなく、マネージャらしい、マネージャならではの「沢沼」との関わり方を考えるというのが一番いいのかな、とも思います。マネジャ自身の心身の健康のためにも。

当日のTweetをまとめたものがありました。私も何回かTweetしましたが、セミナー拝聴中にiPhoneでツイートする、というのが、どうも馴染めず、途中でやめてしまいました。(なんか、内職しているようで、申し訳なくなりまして。これPCだったらできたかも、です。笑)

当日のツイートまとめ

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