プロというのは。
先日、「心の師匠」の一人にこう言われました。
「プロというのは、突出した成果が出せる人のことではないんだねぇ。雨が降ろうと槍が降ろうと何があろうとも、常に安定した品質で成果を出し続けられる人のことなんだよね」
・・・・
おお、そうか。そうか。そうだなあ。
スゴイことができる人がいても、その人の成果に「ムラ」があっては、「プロとは言えない」というのです。格別にスゴイ!レベルではなくても、とにもかくにも、一定の品質を保てる人、プロの定義はこれに尽きると。
たとえば、私の主な仕事である、研修の講師業で考えてみると、「いついかなる時も、きちんとした講義ができ、演習のファシリテーションもでき、ちゃんと時間内に収め、もちろん、受講者に多くの気づきをもたらせられること」であり、「体調不良だから調子でない」とか「受講者の人数が想定外だったから焦ってうまくいかなかった」なんてことがあってはいけない、ということですね。
だからこそ、プロは体調管理までが仕事だ、と言われるのですねぇ。(と言いつつ、3-4か月に1度風邪を引くのではありますが)
「マネージャ」という役割にだって「プロ」の考え方は通用しますね。
「いついかなる時も、雨が降ろうと槍が降ろうと一定した状態で仕事ができるマネージャ」。
機嫌が悪いから、部下が話しかけづらい、なんてこともなく、不測の事態が起こったから、焦ってテンパって、どーにもならなくなるようなこともなく、落ち着いて(そう見えるだけでよい)対応できるような人。
・・・・・と考えると、すごい経営者とかすごいマネージャは、皆、「たたずまい」が安定している気がしてきました。
どんな時も穏やかで、どんな時も気分にムラがなく、仕事ぶりにムラがなく。人との接し方も一定で。偉ぶることも腰が引けることもなく、ただただ、ふつうに堂々としている。
そうそう、冒頭の「心の師匠」がこうも言っていました。
「テンション高すぎるのもダメ、テンション低すぎるのもダメ。嬉しいこともこっそり笑い、苦しいときもこっそり涙する。そのくらいでいるのがちょうどいいよ」。
人生の先輩は、今日もまた多くのことを私に教えてくれるのでした。