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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

日頃から考えているかどうかで感度が変わる

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同じ出来事を体験した時、それについて、「ああ、勉強になった」「すごく刺激を受けた」という人もいれば、「何も感じなかった」という人もいる。

たとえば、セミナーに参加して、「こういう風に感じた」「講師とは考えが違って、私はこう考えている」と自分の気づきを口にできる人もいれば、「時間の無駄だったなあ」「ああ、つまんないセミナーだった」と言う人もいる。
(たしかに、時間の無駄だったと感じさせる出来事もセミナーもあるにはある)

同じ時間、同じ出来事、同じ人と出会って、感じ方、捉え方は人それぞれ。

学ぶ人もいれば、学ばない人もいる。
気づきを得る人もいれば、気づきを得ない人もいる。

この違いはなんだろう?・・・・この間、ある人と話していて、このギモンを口にした。

すると、彼はこういった。

「それって、日頃から”考えている”かどうかじゃないの?」

あ!そうか!

日頃からあることについて問題意識を持っている。そのことについて真剣に考えている。
日頃からあることについて自分はどうすればいいだろう。どこかにヒントはないだろうか、と探している。
日頃から他者から学べることはないか、とアンテナをビンビンに立てている。

そういう人は、どんな場面でも出来事でも「学ぶ」「気づく」のか。

考えているから、反応するのか。

考えているから、「自分とは考えが違うけど」「私はこう思う」と、自分の思いや考えをさらに整理できるのか。

そういうことなんだなぁ・・・。

仕事柄、週に100人単位の方とお会いすることがある。働くオトナの会話を間近で聞いていると、経営層に近い方から新入社員まで、おっしゃることがとても面白い。

「なるほど、そういう風に考えて仕事をなさっているのか」
「そんな問題意識があるのだな」
「こういう考え方もあるな」

と「学びの場」を提供する私にとっても学ぶことが多い。


誰と会ってもどういう体験をしても、いつもいろんなことにアンテナ立てて、いろいろなものをキャッチしていきたいな。

特に、自分とは異なるものの見方、考え方を。
だって、どうしても、「自分の考えと似ている人」「自分の想いを支えてくれるものの見方」を探してしまいがちだから。
それは、とても楽な道だから。

異なる考え、自分を批判してくれる人。叱ってくれる存在。・・・ これらは痛いけれど、大切なことだと自分に言い聞かせ。

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