システム化計画プロジェクトのポイント!!(その1) 〜つまらないIT仕事をワクワクさせる
今回のシリーズはITシステムの仕事の進め方の話です。まず最上流の「システム化計画」プロジェクトについて話していきたいと思います。
私は今まで数多くのシステム化計画プロジェクトに参加して、時にはリードしてきました。その中でシステム化計画におけるポイントや押さえるべきポイント、また思考方法などについて解説していきたいと思います。
システム化計画プロジェクトは一般に以下のようなステップで行われます。
- システム化の目的の定義
- 新業務/システムの概要設計
- 新システム構築計画の策定
システム化計画プロジェクトは、一言で言えば、これからどんなITシステムを開発するかを考える(計画する)プロジェクトですが、その出発点は、やはり問題解決にあります。逆に言うと問題、課題のない場合には新たなシステム化計画は必要ありません。
例えば、今までシステムがない業務であったために苦労していた、また現行システムが使いづらい、業務にあっていない、他のシステムとバラバラである、などの問題、課題があるはずです。
またさらに大きな課題としては、組織の経営状況をリアルタイムで見たいと言った経営層からの課題設定や、法制度の改訂に対応してシステムを変更しなければいけないなどの外的要因による課題などがあります。こうした問題、課題がシステム化計画の出発点になり、かつその活動意義になるのです。
その意味で、最初の大事なポイントは「何故システム化するのかを整理する」ことです。大抵のシステム化計画の出発点には複数の問題、課題があることが普通です。そした複数の問題、課題を整理して、システム化計画の目的としてどのような問題、課題をクリアするのかを整理することが、まずやるべきポイントです。
実はこのステップをスキップしてしまうと、このシステムは何のために開発したのか、であるとか、このシステム化プロジェクトは意味が有るのか、というような本末転倒の最後に行き着いてしまう可能性があります。せっかく沢山のお金を投資するのですから、この最初の問題、課題の分析、整理、そしてそれをシステム化の目的として定義するステップは時間をかけて適正に行いましょう。
それではこの最初のステップ「システム化の目的の定義」の検討ステップを説明していきます。
以下のステップで検討を行うとよいでしょう。
- 経営課題の整理
- 組織内問題点の分析
- 外的課題の分析
- 現行システムの問題点の分析
- 上記課題に対する解決の方向性の検討
- 解決の方向性の優先度付け
- システム化の目的、目標の定義
上記のステップを見て、過去の私のブログと共通点がある事に気づきましたか?このステップは実は問題解決のステップそのものなんです。システム化計画が問題解決?と感じる方もいるかもしれませんが、実はシステム化計画の検討内容は、組織の問題解決の検討とほぼ同じなのです。
システム化をすることで経営や組織の問題解決を行って変革をしていく。ITの仕事は実はとても革新的なワクワクしたものなのです!! (次回につづく)