つまらない仕事をワクワクさせる〜問題解決 : 問題発見1
このシリーズでは、私が日常的に使っている「問題解決」を取り入れたワクワクする仕事の仕方についてお伝えします。
どんな仕事でも「問題解決」すべき事は必ずあります。最初のその「問題」に気づくというステップがあります。次にその「問題」の本質を見極めるというステップ、その後にその「問題」の本質に対しての解決策を考えるステップ、そして最後に解決策を実行できるような形にする4つのステップが基本となります。
1.問題に気づく
2.問題の本質を見極める
3.本質に対する解決策を考える
4.解決策を実行できる形にする
今回はまずこの「問題に気づく」つまり問題発見のワクワクについて書いてみたいと思います。
日常的に行っていた仕事が、ある日、あれ、この仕事って本来必要だったかな、って思う事無いですか? 普通、人間はルーチンプロセスになじんでしまうものですが、例えば以下のような人たちが、あれ?って思う可能性が高いと言われています。
○ 新人
○ 外部の人間
○ 変わり者
まず「新入社員」の人たちは、入社した企業や組織の問題に気づきやすい立場にいます。それはまだ感性が新鮮なのと、組織に染まっていないからです。ただ通常は、その他多くの既存社員に、おまえ何いってんだ、ということになります。
従ってこの感性を活かすには、トップがそうした目で問題発見チームを組織的に編成している場合や、簡単な方法としては改善箱など無記名の問題発見の仕組みを置いておく、などの方法が考えられます。また社長が新入社員と話しているうちに今迄普通だと思っていた事がおかしいことだと気づかされるかもしれません。
また「中途社員」は他の組織も既に経験しているため、自分の組織の問題について、新人よりもきちんとした形で、問題提起できるかもしれません。組織側もこうした外部組(転職組)を上手く使って問題発見に活用していくことが望まれます。
「外部の人間」を使った問題解決の仕組みは、組織のあらゆるところで既に見受けられます。それは、社外取締役であったり、外部監査制度であったり、私たち外部の専門コンサルタントを使った業務改善プロジェクトであったりします。
こうした人たちは問題発見のプロであるため、その組織がどこに非効率さがあり、どこに問題があるかが、すぐわかります。ただそのためには、組織の情報を入手する必要があるため、社員へのヒアリングやアンケート、経営数字などは必要となります。
最後に「変わり者」ですが、組織には必ずラインからはずれたアウトサイダーが何人かいると言われています。
そのアウトサイダーは、仕事が出来ない訳ではなく、むしろ豊富な知識を持っており、良くないことを批判する力も持っています。ただラインからはずれているためにその声は、一般的に経営者には届かず、むしろラインから煙たがられています。
しかしもしこうした「変わり者」を組織として有効に機能することができたら、問題発見力は大幅に上がるかもしれません。
もちろん、こうした新人、外部の人間、変わり者以外の、日常仕事をされている皆さんでも、問題発見は、視点を覚えればすぐにできます。
問題発見のワクワク度について考えてみましょう。脳科学者の茂木健一郎教授が、よくいう「アハ体験」は、
「なるほど!」「あ、そうか!」といったひらめき、や気づきの瞬間のわずか0.1秒の間に脳内の神経細胞が一斉に活性化するという現象です。
問題発見の瞬間にはこの「アハ体験」が起きていると考えられます。特に日ごろ何の疑問も抱いていない業務プロセスが実は無駄なプロセスであったり、こうしたらもっと仕事がうまくできることがわかった瞬間、問題発見者の脳内には「アハ体験」が起きているのです。「アハ体験」はまさにワクワクした感覚ですから、問題発見のワクワク度は120%なのです。
それではどうやって問題発見をすればいいのでしょうか。問題発見するための方法を11個、挙げてみます。
- 常に疑問を持つくせをつける
- 現状を図示してみる。
- 現状を数字にしてみる
- チームで考える
- 他社のやり方と比べてみる
- 上手くやっている人と上手く出来ない人の差をみる
- 失敗を分析する
- 皆が不満に思っている事を探す
- あるべき姿を想像する
- お客様の声に耳を傾ける
- 自分の直感を大事にする
次回は、上位11の視点による具体的な問題発見の方法について解説します。