「Giveの5乗」を越えるか?ーGive&Forget
■Give&Forgetの精神
経済評論家の勝間和代さんは「Give&Takeではなく『Giveの5乗』の精神で徹底的に利他を追求すると自然にうまくいく」と言っています。最近、ある企業の社長から「Give&Forgetの精神でやっている」という話を耳にし、勝間さんの話を思い出しました。
「Give&Forget」とは文字通り、見返りを求める以前に「Giveしたこと自体を忘れてしまう」ということだそうです。奉仕の精神が徹底してくると、もはや何が奉仕であるかを意識しない境地に達することができるのかもしれません。
■Forgetだけなら筆者も得意だが...
筆者の場合は残念ながら「Giveしたことを忘れる」ような大らかさは持ち合わせていませんが、重要なことでも「Forgetしてしまう」という特技があります。もっとも筆者の年代になると世間ではこの特技を「ボケ」と疑うようですが、若い頃からそうなので多分ボケではないと思います。
何でも覚えていると、失敗が恥ずかしくて生きているのが辛くなるので、やはり忘れることは重要です。
■情けは人のためならず
閑話休題。「Give&Forget」の境地まで行ければ、giveしたことが巡り巡って自分に返ってきそうです。「情けは人のためならず」ですね。
モノを差し上げるのは難しいですが、情報は差し上げても減らないので、筆者もどんどん発信していこうと思います。
■カスタマイズされた情報には対価を
ただ、ここで言う情報とは、筆者が入手した生の情報に近いものです。大きな付加価値を生み出している場合には、その限りではありません。
わざわざこんなお断りをしているのは、ご自分でコンサルティング相当のビジネスを行っている方でも「情報はタダ」と思っている場合が少なくないからです。
「自分は違う」と思われた方は、独立系のファイナンシャルプランナー(FP)にお金を払うかどうか考えてみてください。費用は、1回につき20,000円と言ったらどうでしょうか。「それなら相談しない」とか「タダで相談できるFPがいるところに行く」と思われたのではないでしょうか。
■タダより高いものはない
ところで、タダで相談できるFPには、どこからお金が出ているのでしょうか? 言い換えれば、誰からお金をもらっているのでしょうか。
もうお分かりでしょうが、そういうFPにとっては、お金を出す人が本物の客で、読者ではありません。必ずしも読者にとってベストではない商品を売り、そのFPは利益を上げるのです。生活がかかっていますから、当然です。
タダより高いものはないのですから、情報に対しては、とくにカスタマイズされた情報には正当な対価を払うべきだと思います。
FPの場合、投資額にもよりますが、20,000円でカスタマイズされた投資アドバイスを受けられるなら、妥当な価格だと思います。