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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

時事通信の湯川鶴章さんに書評をいただいて、やられたなあと思った件

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ライブドアの新ニュースメディアの編集長に、元時事通信の湯川鶴章さんが就任されたことは周知と思う。
さぞご活躍と思っていた矢先に、書評をいただいた(!)

僕はソーシャルメディアマーケティングの基本のひとつは、常にポジティブなことを書くことと、人をほめることだと思っている。湯川さんはこのほめる達人の一人だ。
 


小川浩さんと言えばミスターweb2.0と呼ばれることもあるように、web2.0に関する本を日本でだれよりも早く本にした人物だ。時代の流れをだれよりも早く察知し、概念をまとめ上げる能力に関しては、日本有数だと思う。

 この「時代の流れをだれよりも早く察知し、概念をまとめ上げる」という仕事は、実は僕の仕事の中核をなしている。僕の生業だ。この仕事に関しては、小川さんは僕の競合になるわけだ。しかもこちらは本業、小川さんはサイドビジネスである。ひょっとすると小川さんは本の執筆を趣味ととらえているのかもしれない。ところが本業の僕のほうが毎回負けているわけだ。やれやれ。

湯川さんのすごいところは、一見僕を持ち上げているようで、その実自分たちのポジショニングを明確にすることをうまく行っている。「時代の流れを察知し概念をまとめる」仕事、それはエディターと言ってもいいしプロデューサーと言ってもいい。あるいは僕が自ら名乗っているように(広い意味の)クリエイティブディレクターと呼んでもいいだろう。湯川さんは、僕たちの所業をほめてくださっているが、実は自分たちの試みそのものを相対的に評価されるようにしむけているのだ。その結果として、僕もまた、この記事を引用し、別の媒体でこれを紹介してしまっている(笑)
これはソーシャルメディアマーケティングの中でも非常に高度なテクニックであると思う。湯川さんはジャーナリスト的な目線でソーシャルメディアマーケティングを見つめている。僕たちは起業家の立脚点でソーシャルメディアマーケティングの中に立っている。そこには違いがあるが、湯川さんはやはり一種の達人なのだ。
(ちなみに本を書いたりコンセプトをまとめるのは僕にとってはサイドビジネスではなく、ソーシャルメディアマーケティングの一環である。本書をお読みいただければそれが分かると思う)



それはともあれ、湯川さんは日頃から僕を温かい口調でライバルと呼んでくださる。僕は面映いながらいつも光栄に思っている。

2010年02月02日10:48
書評:湯川鶴章
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