ビジネスモデルを真剣に模索し始めたTwitter
Twitterが重い腰を上げ、本気で収益源の確保に動き始めているようにみえる。
矢継ぎ早にReTweet(つぶやきの引用による投稿)機能や位置情報付き投稿のサポート等の計画を発表していることも、その現れだ。
彼らが収益を上げられる可能性が一番あると思われている分野は、Twitter Searchによるリアルタイム検索である。
リアルタイム検索とは、現在起きている(実際にはほんの数秒前におきた)事件を検索するということだ。
Twitterに検索に値する重要な情報があるのか?という疑念を抱く人もいるだろう。確かにTwitterは、気軽に独り言をネットにアップできるメディアであり、投稿したユーザー自身、もしくはその友人や家族にしか興味の持てない、恐ろしく狭い範囲でしか意味を持たない情報が多くなる。CNET Japanが伝えた(米国PearAnalyticsが米国時間2009年8月12日に発表した)調査結果によるとTwitterに投稿されたつぶやきの 40.5%は、ポイントを持たない泡のようなおしゃべりにすぎないという。また、同調査によると会話として成立しているつぶやきは、全体の37.55%を占める。そして、ニュースといえる情報は3.6%、反対にスパムが3.75%となる。また、注目に値する価値を持つつぶやきは全体の8.7%という。
この調査結果をどうとるかは見方次第と思うが、メールやWeb自体を構成するデータの成分も、これとほとんど変わりなく思えるので、Twitterのリアルタイム検索の持つ可能性を損じるものではない。だからTwitterのSN比(シグナルノイズ比。データの中の雑音的な無意味な情報に対する重要情報の比率。SN比が高い方がよい)は悪くない。
むしろ、ダイヤモンドなどの貴重な鉱山資源や希少金属を掘り出すために、どれだけの労力と無駄な土砂に向かわなければならないのかを考えれば、Twitterから重要情報を抜き出すための努力など、ほんの些細な問題であることが分かるだろう。
いずれにしても、この数ヶ月以内にTwitterが本格的な売上獲得の計画を発表することは間違いない。