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組織、マネジメントの理論とその実践を、スポーツ・学校を通して考える。

本物に触れる

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久しぶりに美術館に行って絵を見てきた

来場者の殆どが女性 男性も独りで来ているのではなく女性に連れられてきているという様子 学芸員の方のお話しでは「平日も休日も、来られるのは殆どが女性です。男性にももっと足を運んでほしいのですが・・・」と。

絵を見に来た自分が、かっこいいとか知的だとか微塵も思っていない。ただ問題意識があるだけ。「一流とか本物に触れる事で自分を刺激しないと・・・」

美術館に行くようになったのは留学中だった。夏休み冬休みは住んでいた寮が閉鎖されるので、仕方がなく一人旅をしていた。長距離バスに乗り、宿は安くて汚いと有名なYMCA 確かに汚く、カーペットではゴキブリが這い回っていた。バスで隣に座っていたおばさんが、「ワシントンのスミソニアン博物館で働いているから案内する」と言ってくれたのがきっかけだった。ワシントンは街中の美術館・博物館が入場無料 こんな街が日本にもあっていいと切実に思う。そこから、ニューヨークやフィラデルフィアなど行く先々で美術館を訪れた。

ニューヨークには多くの美術館があり、中でも近代美術館はすごいところでポルシェまであった。そこで初めてモネやモンドリアンを見て惹かれた。その頃はただ見ていただけだった。少し分かるようになったのは、社会人学生時代の「美学」の授業で絵画のプレゼンを何度もやったことだった。自分のプレゼンはモネの睡蓮。時代背景やら当時の経済やら一生懸命に調べ、30分も英語でモネをプレゼンした。睡蓮がブリヂストン美術館にあるのを知り見に行った。その時の感動は言い表せられない。ハードで苦しいプレゼンの後の本物のすごさだった。

本物にふれると心が刺激される。

組織を率いるにはマネジメント力とかリーダシップとか言われるが、それ以前に重要なのは人間性だろう。文学・芸術・音楽・演劇を学ぶ事を通して人間は内面的に磨かれる。

オジさまたちはどこへ行ってしまったんだ。

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