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組織、マネジメントの理論とその実践を、スポーツ・学校を通して考える。

言葉が組織を創る・・・2

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「日本のサッカーを強化するには、まず言葉を身につけること」と田嶋幸三さんは言っている。選手も指導者もロジカルでわかりやすく、考え・意見を語ること。そのトレーニングが欠かせないことを指摘している。実際、アカデミーでは、選手に言語技術が指導され、コーチングライセンス研修では、ディベートが導入されている。

自分の授業でもこの言語トレーニングを行っている。三森ゆりか先生のテキストを参考にした。

例えば、ケーキ屋さんに行き、イチゴショート2個、ショコラ2個、モンブラン1個、シュークリーム1個を注文する、という場面を設定し客と店員の役割を生徒に演じさせる。

どのような注文の仕方がベストなのか、実際の場面を見ながら考えさせる。

生徒はあれこれ考え「イチゴショートとショコラを2個ずつ、モンブランとシュークリームを1個ずつ」と言ったりする。

「その注文の仕方は75点」、と言われる。そこでまた考える。なかなか100点に届かない。そこで、どんなふうに頼まれたら店員さんは仕事をしやすのか・・・とヒントを出す。

たどり着いた答えが、「最初に全部の個数を言う」だった。なぜなら、トレーにケーキを乗せるバランスを考えられる。6個入りの箱をはじめに出せる、から。

大事なのは最初に全体像を語ること。と気づく。

買い物をするとき、このような注文をする人は見たことがない。

これを学んだ生徒がコーヒーショップで、このような注文をしたところ「上手なオーダーですね」と褒められたという。

全体から部分へ。私たちも学ばなければならない。

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