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組織、マネジメントの理論とその実践を、スポーツ・学校を通して考える。

「なるほど」という言葉

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SWICHという対談番組を偶然見た。棋士のH氏と指揮者のS氏が番組の前半と後半でホストを入れ替わり相手の話を聴くというものだった。

H氏がホストで指揮者方のお話をいろいろと聴き、話題を展開させようとするが話がいっこうに深いところに入っていかない。指揮者のS氏も「消化不良」的な表情を浮かべる。

「そこ、もっと聴いてほしいのに・・・」と言いたげな顔。

なぜ、話が深まらないのか・・・

H氏が相槌で連発する「なるほど、なるほど」に、その原因があった。

あまりにも連発するので、「なるほど」が「なうるほど」でなくなっている。きっとH氏は日常でもこのようなコミュニケーションのとりかたなのだろう。

そもそも「なるほど」は目上の人に使うのは失礼な言葉、とされている。

生徒と話していて、彼らが「なるほど」なんて言葉を発すると、「違う」と指摘する。

「それは今使う言葉じゃない」。

新任教員の講師としてお話をさせて頂いたとき、「なるほど」の使い方には気を付けてくださいと。

最近は「なるほどですね」なんて訳のわからない日本語を話す人がいるらしい。

「言葉の質」を上げていきたいと、常日頃思う。

私たち教員が生徒の見本になるような言葉を使わなければならない。

私は意識して「なるほど」は使わない。「そうなんですか・・・」「そうなんですね」と言ったほうが相手も不快ではないだろう。

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