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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

台風でテレワーク。それが仕事に対する意識改革を引き出す!

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おはようございます。

台風はほとんど空振り程度の影響しかなくてよかったです。湿度が高いですね。今朝は高速バス通勤。

===ほぼ毎朝エッセー===

今回の台風をきっかけに、昨日は開発陣でもテレワークした人が多かったようです。自社製品を使ったテレワークを開発メンバーが直接実施することで、今後必要な機能などに目が届いたのではないでしょうか。

さて、仕事とは、どこで実施するものなのでしょうか?

これは私の社会人歴でずっと課題だったことのような気がします。私は新入社員の頃から、アメリカとの仕事で、電子メールを使っていました。時差があるので、夜に自宅で一度返答しておくと、さらに話が進みます。それなので、自分で買ったワープロにモデムを取り付けて電話回線で仕事をする。これがとてもワクワクしたことだったのですね。また、当初から出張の多い仕事だったので、そのワープロで新幹線の中や飛行機の中で報告書を仕上げてしまうというのもよくやっていました。

これは、1980年代のことです。あれから30年経っているのだなと実感します。いまだに世間がテレワークだの働き方改革だのと言っているのが、個人的には若干不思議です。それは、次のことが暗黙のこととして、なかなか変化しなかったからではないでしょうか:

・仕事は職場でするもの
・仕事は仲間と顔を突き合わせてするもの
・会社に出ている間が仕事をしている時間である
・仕事の対価は束縛された時間によって支払われる
・上司からの指示がなければ仕事がない

これらの前提がガンとして動かなかった。ところがここにきて、多くの職場が柔軟になり始めたのです。だから、テレワークや働き方改革が注目を浴び始めています。上記の逆は:

・仕事はどこでもできるもの
・仕事は仲間とメッセンジャーなどで連絡を取り合いながらするもの
・どこにいようと、仕事をしているときが仕事をしている時間である
・仕事の対価は成果や評価によって支払われる
・仕事を自分から創り出す能動性をもっている

つまり、個人個人がしっかりと仕事をするということが前提になります。そういう動きが信頼されていることも大切です。

いわゆるエリートと呼ばれるような人たちは、昔からこれらを当たり前のようにしていました。今はこれを一般層にまで広げるというチャレンジを社会がやっているのです。これは、「エリートはエリート、その他はその他」などという考え方が、捨てられる時代がやってきているからなのでしょう。個の重視はその表れのひとつでしょう。

テレワークが持ち込むものは、働き方改革というよりは、仕事に対する意識改革なのだと思っています。

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