オルタナティブ・ブログ > データイズム >

記録するジャーナリズムから、測って確かめるデータイズムへ

「チリ産の鮭を地元の人が食べない理由」の大間違い

»

ハフィントンポストのエントリー 日本のスーパーで売られているチリ産の鮭を地元の人が食べない理由 が主にFacebookで人気なんですが、どうも根本の事実

日本のスーパーで売られているチリ産の鮭を地元の人が食べない

ということ自体間違っているようです。チリのサケ・マス養殖はマルハニチロや三菱商事といった日本企業が深く関わりチリのプエルトモンを中心に行われているようです。そのサーモンの産地の魚市場ではサーモンが売られている写真が複数Webに掲載されています。
http://www.thesolutionsjournal.com/node/858

Food for Fish | Solutions via kwout

www.yelp.com_biz_angelmo-puerto-montt.png
http://www.yelp.com/biz/angelmo-puerto-montt

そもそも、南半球にサケ・マスは自生していません。筆者は養殖から逃げたサケを地元で食べるとか書いていますが、マーケットにこれだけ山積みされるほど捕れるとは考えにくいことであり、「チリ産の鮭を地元の人が食べない」という認識が間違っていると言わざるを得ません。

また、養殖のサケを食べない理由として、

私たちの友人に、海洋生物学者で、チリ政府の漁業検査官として働いている男性がいます。
その彼も、養殖の鮭を食べません。
なぜか?というと、鮭がどのように養殖されているか、その現実を知っているからです。

といい、養殖の魚が危険だと筆者が述べていますけど、結局これはサケ・マスに限らず、また、家畜の牛・豚・鶏にも当てはまるような話しかありません。

菊池木乃実氏は何の有識者なのか?

ハフィントンポストは、みずからを「有識者と個人をつなぐソーシャルニュース」と定義しています。では、このエントリーを書いた菊池木乃実氏は何の有識者なんでしょうか?菊池氏のブログ 地球&宇宙&ハートとつながる では自身をこう紹介しています。

http://lifewithmc.exblog.jp/

地球&宇宙&ハートとつながる via kwout

こんにちは。菊池木乃実です。イギリス人の夫と南米チリ・パタゴニアの大自然の中で暮らしています。セルフビルドで家を作り、オーガニックの野菜を作り、地球と宇宙とつながる暮らしの日々のことを綴っています。

また、ブログタイトルの紹介エントリーは、「スピリチュアル」のカテゴリーで 地球、宇宙、そしてハートが繋がっていると瞑想で答えを得たという体験が紹介されています。

今日、ブログのタイトルを変更しました。

「地球とつながる 宇宙とつながる」から、

「地球&宇宙&ハートとつながる」へ。

昨夜、瞑想しているときに思いつきました。

ずっと、地球とつながり、宇宙とつながりたいと思いながら、日々を送ってきましたが、

なぜか、数日前から、それだけでは、何かが足りない・・・と思い始め、

ああ、そうか、自分とつながることが大切なんだ、と思いつきました。

でも、自分って何?自分のどことつながるの? 自分という言葉は曖昧だなあと思っていたら、

答えがやってきました。

自分のハートとつながる。それが大事なのです!

つまり菊池氏は、チリのサーモン養殖事情に詳しい人でなく、スピリチュアルで宇宙と地球が繋がる暮らしを瞑想されている方なわけです。地元の人がチリの鮭を食べないと書かれていますが、フィッシュマーケットで何が売られているか見たことがない方なんではないか?そう考えざるを得ません。

ハフィントンポストは、記事の責任を取らないのでしょうが、どういう考えでこの記事を取り上げたのか?説明する責任があるでしょう。
-------------------
2016/5/29 23:05 追記
チリののサーモンに詳しい方がハフポのエントリーへの批判を書かれました。こちらも是非御覧ください。

チリでサーモンは大人気の高級魚!サーモン記事のここがデマだ!

それにしても、養殖サーモンが危ないとかいう煽りは新しい話ではなく、Business Journal(=サイゾー=リテラ)にも何度か書かれています。例えば、南清貴氏で、肩書は/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 とされています。もっともらしい肩書であり、ゴシップ誌サイゾーを母体とするBusiness Journalなら載せるのもしょうがないかという感じもありました。
一方、今回は朝日新聞社を母体とするハフィントンポスト です。スピリチュアルな生活の実践者たる菊池木乃実氏の主張をチリの鮭養殖に詳しい人という扱いで載せた罪はより重いと考えます。ブログならブログで、マスコミっぽいデザインは止めるべきです。

Comment(1)

コメント

匿名

大もとの記事の著者もスピリチュアル系で怪しいですが、その反論記事なるものを書いているチリサーモンに精通しているらしい水産業者人の方が、もっと怪しいのは気付かないんでしょうか。


http://m.huffpost.com/jp/entry/10434934

コメントを投稿する