サッカー日本代表に学ぶ適切なゴール設定とポストモーテムの価値
2022年のFIFAワールドカップでの日本代表の戦いが終わった。日本代表の選手や関係者に限らず、サッカーやスポーツ、そしてスポンサーや関連施設など様々な関係者の努力や頑張りあっての誇れる成果だと思う。その一方で、ベスト8を目標に掲げての戦いでのベスト16止まりという結果は失敗だったと認めて、そのポストモーテム (postmortem、事後検証)を行うべきだろう。
ポストモーテムは、負けた後に誰が悪かったとか「戦犯探し」をするのとは違う。終わった過去のこととして消化した後、しかし、その過程や要因を忘れてしまう前に、評価検証することがポストモーテムであり、後々に活かすために大事な材料となる。
終わったことをポジティブに受け止めるのはいいのだが、悪かった点に向き合い向上するには何が必要なのか見つめ直すのにいいチャンスだと考える。
今回、サッカー日本代表の戦い方は、「ミシャ」の愛称で知られるサッカー指導者、ミハイロ・ペトロヴィッチが用いる、戦術 ミシャ式を貫いた。Jリーグでミシャの後任でありそのやりかたを消化した森保監督に指揮をゆだねて戦ったことは良かったのか悪かったのか、振り返って、それでいいのかを評価すべきだろう。
AFCのアジアでの予選で圧倒しながら、ワールドカップの本番では違い戦いになって苦戦していた時代と比べて良かったのか悪かったのか?まだまだ、スペインやドイツを圧倒する力が無いと割り切った上での、攻撃のリズムを切り替えての「いい時間帯」に点を取って逆転して勝つという戦術はハマったわけだが、この方式で良かったのか、それゆえか自力が近い相手に負けたという結果も残る。
ともあれ、ワールドカップでの優勝という、誰もがほしいゴールではなく、ベスト8という現実的な目標を立ててチャレンジして、あともう一歩まで迫ったことは評価できるだろう。そして、ポストモーテムを正当に行い、今後に活かせればワールドカップでの2022年の奮戦もより高く評価できる偉業となるだろう。