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現場監督が不相応に高い目標を掲げるも、チームが機能しないときに考えるべきこと

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上手くいっていると思えない某プロジェクトへの嘆きを極寒のスタジアム2箇所へ巡礼した後にツイートしました。大変失礼な物言いですが、率直にそう思ったのです。こんなプロジェクトじゃあかわいそうと。
http://twitter.com/sakamotoh/status/9240594768

Twitter / 坂本英樹/Hideki Sakamoto: あるプロジェクトの現場監督が勝手に途方もない目標を掲 ... via kwout

これは特定のプロジェクトを指していますが、実は、私も、先の見えない、そこで頑張ってもどう後で活きるのだという展望が持てないプロジェクトに参加していたことがあります。日々辛く、締め切りには胃が痛くなり、悩んでいました。

私のツイートには「仲間を見捨てて逃げるわけにはいかない」という反応をいただきました。倫理的に信条的に良くないというのは分かります。また、そもそも、逃げてばかりいても逃げた先でも同じことが待ち構えているのなら逃げ切れないということがあります。

しかし、私が居た辛いプロジェクトに対しては逃げること、仲間を置いて先に逃げることを選択しました。「いざとなったらけつをまくればいい」そう同僚が言ってくれていたことが救いになりました。逃げられる人から逃げるべきで、仲間が逃げないから逃げないとやっていてはいつまでも逃げられないと。

冷徹な早逃げが、仲間も救う:正常性バイアスと多数派同調バイアスに気をつけろ

防災心理学では、「多数派同調バイアス」とと「正常性バイアス」ということが語られます。パニックになりたくないから正常な状態だと思いたくなるし、 多数派の状況に同調しておきたくなるのです。韓国テグの地下鉄火災での悲劇がその典型例と語られますが、その後も高円寺での居酒屋火災など似た要因での悲 劇と考えられる(推定は筆者)悲劇は続いています。

「まだあわてる時間じゃない」

という心理は実は良くあることで、皆がそう思っていると同調しておくと安心という心理に陥ります。まずいとやっと気づくのはもう手遅れになったときということが多いのです。

逃げがたい某プロジェクトへの私なりの結論

さて、某、サッカー日本代表プロジェクト。私の「逃げた」プロジェクトと比べると、まだ得るもの、自分を成長させ次に繋げられる要素、困難な中でどうにか変える余地など残っていると思います。選手の皆さんはいろいろ不満も多いと思いますが、問題を乗り越え成長する糧にしていただきたいし、できると期待しています。

防災心理学で参考にしたサイト:
防災・危機管理心理学 http://www.bo-sai.co.jp/bias.htm

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http://twitter.com/sakamotoh

お断り:
本ブログでの坂本英樹による投稿やコメントは、あくまで個人の主観に基づくものです。現在および過去の勤務先の意見や見解を表すものではありません。

 

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