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On Vox: Verizon社のStrigle社長、強気の基調講演

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NXTcomm2日目──
今日はVerizon Communications(VZC)社のDenny Strigl氏の(社長兼最高実務責任者)の基調講演が圧巻だった。

 

いよいよ、来週からFiOS(←同社のFTTH、光CATV商標)サービスのInternetユーザーは下り50Mbps、上り20Mbpsサービスを利用できる。100Mbpsサービスも間近とStrigl氏は述べた。(いよいよ日本のFTTHと肩をならべるのも間近)

 

興味深いのは、講演後の記者会見(写真)での発言。ちょいと僕の取材メモの一部をご紹介しよう:


 

1)いよいよニューヨーク市街(NYC)でFiOSサービスを始める。ニューヨーク公益事業委員会は、VZCにビデオ・フランチャイズ免許(有線放送免許)を来週にも発行する。ベライゾンは本社があるNYCで待望のFiOSサービスを展開できるし、CATVとの戦いも激しくなるだろう。NYC参入には集合住宅向け配線技術の解決が大きく貢献した。

 

2)先日、テキサス州ダラスでFiOSサービスを開始した。ここはAT&Tのお膝元。今後、FiOSはAT&Tの営業地域に参入するかどうか注目をあびている。この件に関して、Strigl氏は「まず、VZC営業地域でFiOSを展開することが重要な課題。たとえば、VZC営業地域に隣接する地域であれば、FiOSサービスを展開することはあり得る。あくまで経済的な理由から判断してゆく」と述べ、あえてAT&Tと戦うことは意識していないこと、ましてやAT&Tの営業地域にハブ・オフィースを新たに建設すると言ったことはまったく考えていないと述べている。

 

3)VZCは固定電話なしの割引(携帯+DSLあるいは携帯+FiOS Data)を実施した。このダブル・バンドル・サービスは、ある意味でWiMAXサービスを意識した物だと言う話がStrigl氏の口から飛び出した。つまり、固定電話凋落よりも、スプリント・クリアワイヤー陣営がシカゴなどで始めているWiMAXサービスに対抗する意味合いが強いそうだ。

→そう言われると「なるほど」と納得できる。EVDO Rev.B+固定ネットサービスでWiMAXに流れるユーザーを食い止められるか、注目したい。

 

4)最近VZWは中堅携帯電話のAllTelを買収して、携帯業界トップ(加入者数で)に返り咲いた。まだ他の携帯会社を買収する気があるか?との問いに「あえて、積極的におこなうとも、おこなわないとも言えない」とコメント。

→個人的ニュアンスとしては、良い買い物があれば、まだまだ買いそうだという印象を受けた。

 

5)経済停滞と同社の業績については、「経済停滞よりもCATVとの競争の方が、経営にとっては大きなインパクトがある。経済停滞の影響はそれほど大きくない」とのコメント。

 

6)携帯ネットワークのオープン化については、積極的な姿勢をコメントし、Googleの携帯OS“Android”以外のオープンOSにも積極的に対応する考えを示している。(←実際、VZCは最近LiMo Foundationのボードメンバーになっている)また、AmazonのKindle(電子ブック)に代表される「MVNO ディバイス」についても「経済的に見合うなら、積極的に取り扱う」と述べている。(←Kindleはアマゾンから本をダウンロードするのにSprint Nextel社の携帯データ・サービスを利用している)

 

VZC社は、あんまり迷わず経営戦略を遂行している様子が、今回の基調講演では印象深い。

 

小池良次(www.ryojikoike.com)

Originally posted on ryojikoike.vox.com

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