On Vox: インテル携帯戦略 @ IDF(インテル開発者会議)
色々と話題の多かったIDFも昨日で終了した。僕にとって、もっとも興味深かったのはMoblin+Atomを使ったスマート・フォン戦略だった。今回の会議では、綿密な参入ストーリーが姿をあらわした。
1)PC分野からの参入:
電話ができるハンドヘルドPC(手のひら型、MID)、パームトップ・ゲーム機というアプローチ
2)モバイル・チップの最適化:
省電力、各種スピードアップ機能を搭載したモバイル端末に最適化したチップの開発。特にMoorestownおよびMedfieldが動き出す2010年以降は楽しみ。SoC(System on Chip)時代の到来を実感。
3)ウィンドズ・モバイルとの決別:
Moblinはv2ですっきりとしたUIを発表。Atomの先端的なハード機能を十分に活用できるOSづくり。オープン・ソース・モデルの
活用
4)最適なアプリケーション:
今回のIDFでインテルはAdobeとの提携を強化の姿勢をしめしている。Moblin+Atomの機能を十分に引き出すためには、アプリケーションでも最適化が必要。今後は、アプリケーション分野を強化するだろう。
写真は携帯戦略を解説するShreekant Thakkar氏(Intel Fellow)
<<まとめ>>
iPhoneの強みはいろいろあるが、そのひとつはOSと一体化したハードウェアの作り込みにある。Moblin+Atom戦略は、その辺をよく研究している。最先端チップでハイエンド・スマートフォンを開発し、基本性能(高速で長時間利用できる)で差別化を狙っている。
数年後、iPhoneと直接対決をしているのは、Android端末ではなく、Moblin端末かもしれない。
小池良次(www.ryojikoike.com)
Originally posted on ryojikoike.vox.com