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XQuery勧告はXMLDB普及の起爆剤になるか?

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 1月23日に「XQuery」が待望の「勧告」になりました。あまりに時間がかかったので、もう忘れられている方もいらっしゃるかも知れません(笑)。「XQuery」とは、XMLデータをクエリー(検索・抽出)するための標準仕様で、RDBにおける「SQL」に相当するものです。主な実装は、XMLデータベース(XMLDB)で行われ、既に「勧告案」の段階で実装を済ませているXMLDBも少なくありません。

 XMLDBとは、XMLデータを構造そのままにストアし取り出すことのできるデータベースのことで、XMLネイティブのデータベースと、RDBに加えてXMLデータも扱うことのできるハイブリッド型のデータべースの2つのタイプがあります。

XMLネイティブ EsTerra, Luxeon, NeoCore, Tamino, TX1 など
RDB&XMLハイブリッド DB2 9, Oracle 10g など

 いずれのタイプでも、XMLデータを構造そのままにストアし、またXMLデータとして取り出すことができます。また、ストアする場合に、スキーマ設計をあらかじめ決めておかなければならないタイプとスキーマ設計は不要で整形式のXMLデータならなんでも入れられるタイプが存在します。さらには、更新に強い(パフォーマンスが良い)ものや、検索に強い(パフォーマンスが良い)もの、大量データに強いものなど、それぞれのXMLDBごとにも特徴があります。

 XQuery登場以前、これらのXMLDBをクエリーする方法は各ベンダー独自の仕様となっていましたが、XQueryの登場によってベンダーが違っても同じ方法でクエリーを行うことができるようになるわけです。

 さて、RDBの普及の大きな要因の一つに「SQL」というベンダー非依存のクエリー仕様があったことをご存知の方も多いと思いますが、同じことがXMLDBでも起こるのでしょうか?

 私は、答えは「YES」だと考えています。しかし、昨日勧告になったからといって、明日から急にどんどん普及し始めるといったことではありません。RDBにおけるSQLの場合と同じように、XQueryだけが普及のネックだったわけではなく、ニーズの増加、技術者の養成などに伴ってじわじわと普及を始め、そしてXQueryは無くてはならないものになるはずです。

 ところで、XQueryの勧告と同時に国内でもエポックメイキングなことがありました。それは、1月22日のXMLマスターの「DBエンジニア」資格の発表です。これは、XMLDBを扱うことのできるスキルを図るもので、これから求められるXMLDBエンジニアの育成を目的としています。これは、XML技術者育成推進委員会メンバー企業やXMLコンソーシアムメンバー企業などからXMLDBエンジニアの必要性を訴える声に呼応したもので、実際にXMLDBの種類も増加していると同時にXMLDBのユーザー実装事例も増加しています。たとえば、1月23日に開催されたXMLコンソーシアムセミナー「XMLDB事例特集」では、XMLDBについて、実際に実装した3つのユーザー企業/団体の方に直接その実装事例についてを語ってもらうと同時に実装のコツや課題などのディスカッションも行ってもらいました。このセミナーには80名以上の方が参加されましたが、アンケートからは、発表者だけでなく参加者の多くがXMLDBの使用に興味をお持ちであることがわかりました。

 ニーズ、技術者、そして標準仕様=XQueryのトライアングルが揃うことで、XMLDBもこれからいよいよ普及期に入っていくことでしょう。

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