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ブログ4周年---10周年記念を祝えるだろうか?

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 今日で、ブログを書き始めた日からちょうど4年になります。

 2002年9月3日の夕食で、Joiこと伊藤穣一氏から熱心に勧められて始めたのがきっかけでした。そのころは、MovableTypeの日本語対応もまだ出来ていなくて、苦労をしましたが、いまや日本では米国をしのぐ勢いでブログが流行しています。

 書き始めた当初は、数人しか読む人もなく、まさに日記のごとく書いていたブログでしたが、顔を知らない読者なる人達が現れたとき、そしてインフォテリアの社長ということまで公になったときの2回、しばらく筆が重くなったことがありました。「最近も筆が重いんでないの?」とのつっこみが入りそうですが、最近のは筆が重いのではなく単に時間が取れないだけです(笑)。

 白状すると、過去に日記というものは1年以上続けて書いたことはありません。しかし、ブログだけは4年も続いています。私の場合は、日記が続かなくて、ブログが続いている理由は、やはり人とのインタラクションの楽しさです。ブログが一方的な情報発信に見えて実は双方向のコミュニケーションを喚起するメディアです。実際には楽しさだけでなく脅迫観念も同居している複雑な感覚ですが(笑)。

 これからもブログを書き続けるつもりでいます。10周年を祝いたいという野望が頭をもたげてきました(笑)。しかし、もし書き続けられない事態が発生するとしたら、どういったことでしょうか?

 まず第1の可能性は時間でしょう。時間だけは誰にも限られているリソースですから、その配分は自分の人生のプライオリティに準じます。ブログを書くというモチベーションやネタがあっても、少しは時間が必要ですから、自分の時間の使い方として、ブログによる情報発信・整理のメリットが他のことに比べてプライオリティが低く、720時間(1ヶ月)からはみ出してしまえば、ブログを書けなくなるでしょう。

 第2の可能性は、ブログというメディアが次の何かにとって代わられた場合。過去に隆盛を誇ったパソコン通信のフォーラムが既に消えてなくなっているのを見るにつけ、世の中は常に新しいものが生まれ、人間が作り出すものに絶対的なものはないと感じます。ブログも今はこれだけ流行になっていますが、もっとインタラクティブ性の高い直感的なメディアや、もっと脳に直結するようなメディアが現れたとしたら、今のブログという形では残らないでしょう。

 第3の可能性は、これはあまり想定したくないのですが、規制でしょう。不祥事が相次ぐ中、企業には規律統制が求められていて、企業の重要なポジションにある人間が私的な情報発信を行うことが規制されることもありえない話ではありません。そうなったら、カジュアルな媒体としてブログを好んで使っている私としては、意思とは関係なく止めざるを得なくなります。

 というわけで、2012年9月4日に、ブログ執筆10周年を祝うことができるかどうか?これからブログ界(?)に起こることを楽しみにしながら、「c2talk」に10周年記念日を登録しておきました(笑)。

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