DRBDについて少し
DRBDはDistributed Replicated Block Deviceの略で、2台のディスクに同じデータを同時に書き込むソフトです。GPLライセンスを採用したオープンソース・ソフトウェアで、誰でも自由に無償でソースコードを入手して利用できます。また、いくつかのLinuxディストリビューションに取り込まれているので、RPMパッケージをインストールしたらただちに使うことも可能です。
私は約6年にわたって、DRBDとheartbeatという別のオープンソース・ソフトウェアを組み合わせて、約30セットのクラスタシステムを納入し、動かしてきました。地震や落雷などの災害に備えてデータを保護する、ディザスタリカバリ・システムという使い方もあります。開発元のLINBIT社の推定では、全世界で20万セットくらい使われているようです。
今日、ある会合で会った方にも言われたことですが、DRBDは知る人ぞ知るといったソフトなのですが、日本語の情報があまりなく、サポートしてくれるところもないので、なかなか広まっていませんでした。
ハードディスクは、コンピュータのパーツの中でもっとも故障率が高く、壊れたら悲惨なことになります。通常のコンピュータシステムだったら1台のディスクにしか書き込まれないデータを、同時に2台のコンピュータのディスクに書き込んでくれるという機能は、かけがえのないデータを扱うシステムでは、もっと使われてもいいんじゃないかと思います。
しかし、大切なデータを任せる以上、豊富な利用実績や、正しい使い方に関する情報、サポートがなければ、安心して使い始められないかもしれません。
さらに、日本特有のことですが、情報もサポートも、日本語でないとなかなか広まりません。
すでに6年ほど使った経験がもっとも大きいのですが、こういったことも考えて、オープンソース製品のサポートを始めることにしたわけです。