Apple WWDC22のKeynoteとPlatform State of the Unionを見て
Appleの開発者向けイベント、WWDC22、今年は3年ぶりに現地での開催もあり、Keynoteを久しぶりにリアルタイム、つまり日本時間の深夜と言うか早朝に見ました。すると、既報の通りですが、録画でした。最初から日本語字幕が付いているメリットはありますが、拍子抜け。現地まで行った人は、もっとがっかりしたのではないでしょうか。
さて、Keynoteは109分。今回もSenior vice president of software engineeringのCraig Federighi氏がいつものように個性を発揮していましたが、昨年ほどジョークのひねりが無かったのが残念でした。
iOS 16で最も気になったのは、CarPlayの進化。なんと車のメーターパネルまで乗っ取るようになっていました。多数のカーメーカーの名前が出ていましたが、どのメーカーがそこまでやるのか、僕は相当に疑問に思っています。メーターパネルは各車の顔であるだけでなく、機能安全の課題があるかもしれませんし、反応速度の課題もありそうです。Appleが予告していた、来年末が楽しみです。
次にApple Silicon M2。M1+のような名前ではなく、M2になった理由がよくわかりませんでした。以下の日米二つの記事からも、順当な改善に止まっていることがわかります。
Apple Silicon M2を外側から眺めてみて分かった、その性能の源泉とM3の可能性
Apple Announces M2 SoC: Apple Silicon for Macs Updated For 2022
iPadOS 16は、M1 iPadでVirtual memory swapが出てきて、今までスワップが無かったのかと、改めて知った次第。ただ、この"Virtual memory swap"はよくわかりません。通常、virtual memoryと言えば、swapも含みます。Appleがこのような用語を使った理由はわかりません。
そして、tvOSは紹介されませんでした。他のOSと同等の変化しかないためかもしれませんが、何も言われなかったのは、残念です。
続いて、Platforms State of the Unionは後から見ました。70分です。
多くは具体的な開発をしていない僕には、意味不明でした。唯一、Passkeysはこの前調べたばかりなので、興味深く見れました。やっと理解が少し進んで、鍵ペアを準備し、アクセス先のサーバーには公開鍵を置き、そのサーバーからのチャレンジに対し、秘密鍵で演算して返す、ことまでわかりました。ドキュメントがさらに公開されているらしいので、研究します。
その他にも、セキュリティ更新のみ再起動なしに実施するRapid Security Responseとか、MapKitとか、WeatherKitとか、興味深い発表がありました。ユーザーとして使える日が楽しみです。