Tesla AI Day: こういうリクルーティングは良い
8月19日に開催された、Tesla AI Dayの映像を見ました。Tesla Botが発表されたイベントです。
直接の製品ではなく技術を紹介するイベントなので、投資者向け、採用、社員のモチベーションのいずれか、全てと思っていました。どうやら採用目的のようです。
約3時間の映像で、最初の40分弱は音楽です。その後にハンドルに片手を添えているものの、Full Self-Drivingの映像になります。ハンドルに手を添えているのは、おそらく法律のためでしょう。これを見たら、 Model 3が通常のクラスターメーターを持たず、左右中央のディスプレイしかないのが理解できた感じがします。人が運転する今の状態では早過ぎですけど。
その後にCEO Elon Musk氏が出てきて紹介した後、技術者が入れ替わりながら説明して行きます。それぞれ声は小さめだし、早口。そして全体的に事前練習が足りない感じですが、製品発表ではないし、研究発表や採用向けとしてはいい感じ。最後には50分ほどのQ&Aもありました。
僕が個人的に興味深いと思ったのは、トレーニング環境として構築するコンピューターシステムのDojo。チップからプロセッサ間のコネクト、ボード、ソフトウェアスタックまで全てを自分たちで開発しています。当然、未完成。学生時代にOSやコンパイラを学んだ者としては、とても面白そう。
PCのような水平分業とは異なる、垂直統合の世界。元々の自動車メーカーはもちろんそうでしたが、昨今のエレクトロニクスが入ってからは垂直統合になり切っていません。もちろん、旧来の自動車メーカーもその方向を目指しているようですが、Teslaは遥かに先を行っている感じ。もちろん単純に統合すれば良いものではありませんが、優秀な技術者の採用の視点では明らかに勝てません。
当然、会社としての効率や投資の回収を考えると、技術を応用できる他分野への進出になり、その一つがTesla Botなのでしょう。
このような会社を維持できるのは、CEOのElonの比重が大きい。Q&Aでも彼が技術的な質問にかなり答えていました。その中で感じたのは、楽観的かつどんどん進むこと。そうでないと、TeslaやSpaceXのような複数の会社を経営もできないでしょうけど。
最後に、まさに求人のためのAI紹介ページです。関心と自信のある方はぜひ。