【メンバーズセミナー】ソーシャルノミクス時代のコミュニケーション戦略とは?(Orinoco竹村氏)
»
|
お世話になっております。
ループス岡村直人です。
本日は株式会社メンバーズさんのセミナーにお邪魔しています。
セミナーのテーマは「Socialnomics(ソーシャルノミクス=みんなの経済)の世界とは?」。弊社もお付き合いがあるOrinoco竹村さんのプレゼンを拝聴します。
UStreamの中継もありますが、時間のない方向けに内容をさくっとまとめてみたいと思います。
■ソーシャルノミクス時代のコミュニケーション戦略とは?
ソーシャルノミクス(みんなの経済)=ソーシャル+エコノミクス。
- Orinoco会社紹介
- Amazonにいたメンバー7名で立ち上げた。
- 米国仕込みの効果的なマーケティング手法やインターネットのソリューションを日本市場で提供していきたい。
- Live Carnationというコンテンツ配信事業
- 海外のソリューション代理店販売(Bitlyなど)
以下、本題です。
- ソーシャルメディア革命とは?
- 米国ではFacebookのトラフィックがGoogleを抜くなど、ソーシャルメディアの利用が活発化している。
- 米国企業の80%が採用活動でソーシャルメディアを活用。
- 企業の噂はまたたく間に広まってしまう。
- 1時間に2億件のブログが書かれている。
- テレビCMでROIを生むのはわずか18%
- ニュースや製品がソーシャルメディアで我々を探す時代。
- インターネットサービスの進化
- ポータルから検索、そしてソーシャルメディアへ。
およそ5年周期で変化している。 - オープンソースの普及などでソーシャルウェブが作り易い環境が整ってきた。
- ポータルから検索、そしてソーシャルメディアへ。
- ソーシャルメディアへのシフト
- Facebook利用時間が「Youtube+Google+Yahoo+Bing+Amazon+Wikipedia」の利用時間を抜いた。
- ニュースサイトへの流入元はGoogleよりFacebookの方が多い。(Hitwise調べ)
- 自身のサイトへトラフィックを呼びこむ時代から、複数のメディアが繋がり合う時代へ。情報は本体サイトに留まらない。
- ソーシャルメディアの台頭
- 2000年に20歳になる「ミレニアム世代」を境にコミュニケーションスタイルが変わってきた。ミレニアム世代は「大事に・大切に育てられてきた世代」と言われている。その世代が不況に直面し、「自分たちを認め合いながら生きていこう」という気持ちが芽生え、ソーシャルメディアの利用を加速させた。
- エンジェルファンドの資金がソーシャルメディア関連のビジネスに流入している。
- FacebookなどのAPIが開放されることでウェブ全体がソーシャル化している。
- ソーシャルメディア戦略を展開したオバマ大統領の当選や、飛行機事故のTwitter報道がソーシャルメディアの事例として一般の認知向上に寄与した。
- 一歩踏み込んだ関係づくり
- 面と向かって改めて表現できないような感情の表現がソーシャルメディアによって生まれている。
- 自分のプライバシーを感じないミレニアム世代は連帯感が強く、常にだれかとつながっていたい・認められたいという心理が強い。
- セルフブランディングの時代
- 日々自分が発信している情報の蓄積が自分というブランドを作り上げる。
- 検索エンジンの問題点
- キーワードだけでは目的のものを探すのが大変。
- タイムリーな情報が得られない。
- Googleが一番得する仕組み。
- リアルな友人からのオススメが検索エンジンのアルゴリズムに勝る。
- 活用事例
- Nike Miles
- 世界中のランナーが励まし合ってランニングを継続することができた。キーワードは「自慢+共有+励まし」
- Levi's Friend Shop
- ソーシャルコマースの始まり。
- 友人からのオススメが検索エンジンの欠点を補う。
- オバマ大統領
- Youtubeの公式チャンネルでPR。一般ユーザーの投稿動画も増えた。
- ブロガー・ジェーン(田舎町に住んでいる一般人のブロガー)
- ジェーンは裁判所で仕事をしているため裁判に詳しい。専門性の低い新聞記者より内容が濃く、地域に密着したニュース記事を書くことができる。
- 新聞記者は事実確認等の必要があり、同じ題材であればジェーンに比べて記事の速報性は薄れる。
- ブログ全体と新聞社の記事のクオリティが拮抗し始めている。
- Nike Miles
- ソーシャル時代の購入ファネル
- 認知、検討のプロセスは残っていくが、ユーザーフィードバック(Share)が意思決定に与える影響が大きくなっていく。
- ソーシャルメディア上での顧客との関わり方
- 最終的には拡声器だが、実際に共有してもらうのは大変。
- 顧客の声を聞く(傾聴)のが一番大切。
- 傾聴→会話→反応→ソフトセル
- 「ソフトセル」とは
- 直接的な販売行為ではなく、ブランドの好感度を上げることで間接的に購買に結びつける。
- 比較的長いスパンで考えられていく。
- これからのマーケティング
- マスメディアをリプレイスするものではない。ソーシャルメディアは既存のチャネルと組み合わせて援護射撃的に使う方がよい。
- 有益な情報の発信、顧客へのベネフィットの提供、傾聴、アプリの4つが大切。(アプリ?)
- Facebookファンページマーケティングにおける8つの成功要因
- コミュニティの期待値を高める
- 目的
- ディスクレイマー
- コミュニティガイドライン
- 何を許して、何を許さないのかを明示
- 統一したブランディング
- Facebook上でのプロモーションはブランド全体の設計やコーポレートカルチャーと連動するべき。
- トーン&マナー
- デザイン
- 継続的な情報提供
- スターバックスの例
- 月間投稿数の平均11件
- 商品案内、プロモーション、サービス案内は少なめ。
- ユーザー参加・商品とは関係ないコンテンツが約半分。
- 理想的には8割コンテンツ(直接的な販売・PRではないもの)、2割がサービス紹介
- スターバックスの例
- ブランドの声として発信
- 米国企業でも出来ていないケースが多い。難しい分野。
- ブランドイメージと整合性を保った上で、投稿している人の個性を出していく。
- 「顔の見えないだれか」より顔の見えるスタッフの方が強い絆が生まれる。
- ファンと対話する
- なるべくオープンな場所で会話する。
- 「写真の投稿にだけコメントを返す」ようなポリシーを設けている会社も。
- ひとつひとつに返していくのは難しいが、返信の判断基準を明確化しておかないと混乱を招く。
- ユーザー同士の会話を認め、媒介する
- ファンページで認めないと非公式な場所での会話が増える。
- 企業のファンページ上で対応するのが理想的。
- 「おいしかった」「楽しかった」というコメントを第三者が見ることの価値は高い。
- 共有を促す仕掛け作り
- オールドスパイスのキャンペーンが盛り上がっており、好例。Twitterの投稿に対して動画でレスを返す。
- Call To Actionの仕組み
- ROIの明確化。
- クーポン、店舗情報、物販などにつなげていく。
- ユーザーに取って利便性の高い形で。
- コミュニティの期待値を高める
- ポイント
- まずは耳を傾けて。
- 囲い込む必要はない。囲い込まなくてもファンに情報を伝えられる。
- Emailアドレスを持っているから大丈夫、会員になっているから大丈夫、というわけではない。
- 携帯電話はソーシャルメディアを盛り上げるツール。位置情報にも注目。
- ソーシャルウェブは巨大なリファーラルエンジン。ファンに貢献してもらうための方法を考える。
- ソーシャルノミクスの時代は、何もやらないより失敗して知見をためることが大事。
- プラットフォームのルールはころころ変わる。
- 時間をかけて戦略を練っている間に状況が変わってしまう。
以上です。
参加した方、UST見た方、間違いや抜け漏れ見つけたら是非教えてください!!
SpecialPR