マネジメントは独裁者でも孤独でもない2つの書籍がでました!
こんにちは。
不確実な時代とか、VUCAとか、正解がないとか言われている昨今のビジネスやプロダクトですが、マネジメント手法やマインドセットが従来のままであることに対する問題意識は思いの外高まっていません。
それには、マネジメントという特殊性、そして属人性と孤独(孤立)が関係しているといってもいいでしょう。また、不確実な時代におけるマネジメント手法が圧倒的に知られていないことも関係しているでしょう。「不確実な時代におけるマネジメント手法なんてあるの?」と思われた方は、ぜひこの記事を最後までご覧ください。
マネジメントの育成と成熟の課題
マネジメントの育成、そしてその後のキャリアとしての成熟は、他の職種・職能と異なり、確立されていなかったり、暗黙知であり属人化されていることが多いです。基本的なマネジメント研修などはあるかもしれませんが、その後は個々人の研鑽に頼っているところが大きいのではないでしょうか。それでいて、確実性の高いマネジメント方法に頼っており、不確実性が高い状況下でのマネジメントはまさに、試行錯誤であり、そこに責任が伴ってくるため、従来の確実性の高いマネジメント手法に頼ってしまいがちです。
これらを脱却するためには大きく分けて2つのアプローチが必要です。
- 実践の中でマネジメントを成熟させていく(育成)
- 不確実なマネジメント手法を会得する(手法)
実践の中でマネジメントを成熟させていく
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そのためには、マネジメントは一夜にして身につくものでも、育つものでもないことを認識する必要があります。その上で、マネジメントも成長していくものである前提に立ち、経験していく必要があるのです。
ここで紹介したい書籍が『プロフェッショナルアジャイルリーダー』(丸善出版、2025年1月、長沢智治 訳)です。
老舗の電力会社におけるビジネスアジリティとアジャイル組織変革のストーリーを中心にしつつ、マネジメント(本書では、「アジャイルリーダー」)に不可欠なリーダーシップスタイルやそこでのマインドセット、立ち振る舞い、交渉や対立の仕方など実践知の解説をしている他にない書籍です。
読んだ方々からは「リアルすぎる」「身につまされる」「しんどいけど、現実なのでがんばる」といった感想を頂戴しています。
リアルだからこそ、孤独で属人的なマネジメントの方々に「読み物」としてでもいいので読んでいただきたいです。
不確実なマネジメント手法を会得する
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『プロフェッショナルアジャイルリーダー』の中でも用いられているマネジメントフレームワークに「エビデンスベースドマネジメント(EBM: Evidence-Based Management)」があります。
元々、「エビデンスベースドマネジメントガイド」が無料ダウンロードできるようになっており、日本でも多くの企業・組織で取り組まれているEBMですが、実践するにあたっての書籍が望まれていました。
2025年12月末に待望の書籍が発売されました。
『EBM実践ガイド: アジャイルマネジメントフレームワーク』(丸善出版、2025年12月、長沢智治 訳)です。
ビジョンとミッションを元にビジネス戦略、アウトカムの計測、日々の活動における実験を元に不確実な時代に合ったアプローチに取り組むことができるようになります。
ゴール設定を3つのレベル(戦略的ゴール、中間ゴール、即時戦術ゴール)で行うこと。アウトカムの計測を4つの重要価値領域(現在の価値、未実現の価値、市場に出すまでの時間、イノベーションの能力)で行うこと。そして、これらの透明性を軸にしつつ、日々の実験によって検査・適応していくことが盛り込まれています。
このアプローチは、アジャイルやスクラムで慣れたアプローチであり、これをマネジメント領域で行えるようにフレームワークにしたのがEBMだと思ってください。すなわち、難しいことではないのです。
翻訳を担当
前述していますが、この2冊は私が翻訳を担当しました。元々この領域に明るく、結果的に先の記事でお知らせしたようにこの領域の専門家としてPST(プロフェッショナルスクラムトレーナー)に日本人として初めてなったタイミングでもあって、ちょうど良かったのかなと思っています(あくまで偶然が重なった結果でしかありませんけどね)。
書籍が出揃ったことで、不確実な状況下でのマネジメント手法のアップデートが起こることを願っていますが、まずは小さな変化が起きるといいなと思っています。一歩踏みだす、小さな変化を起こすところから伴走が必要であったり、EBMの研修を受講したいなどがありましたら、お気軽にお声がけください。
長沢の連絡先