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ITとビジネスのおいしいところを考察 ~ ときどき開発業務改善ネタ

構成管理は誰のためのもの?

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こんにちは。

お客様と「構成管理は誰のためのものか」についてお話すると、興味深い回答が多くあります。中でも多いと感じるのが下記のパターンです。

「構成管理は誰のためのものか」に対する回答

 プロジェクトメンバー: 「マネージャのためのもの」

 管理職:「プロジェクトのためのもの」

お互いがお互いのためと思っていることが結構多いようです(^^

これは、構成管理は、双方にとって必要なものと解釈できるかなと思いますし、事実、構成管理を実践し、何らかの成果を挙げているところは、双方で必要性を理解していることが多いと感じます。

ただ、お互いがお互いのためと思っているということは、「お互いが自分のためではない」と考えてしまっているとも言えますね。これは不幸な結果を招く危険性が大きくはらんでます。意思疎通できないないと、どんなに相手のために...と思っていてもよい結果に結びつかない、または結果がでるまでに必要以上に時間を費やしてしまうということが待っています。

ちなみに、プロジェクトメンバーの皆さんは、ISOやCMMIなどの「SCMまたは、構成管理」を連想することが多いのか、「縛られる」、「やることが増える」、「誰かが構成管理者をやらせれる」、「だれか構成管理システムのメンテをやらなければならなくなる」といったネガティブな思考になる傾向にあるようです。これは、計画やコストが確定されたプロジェクトにいきなり、「構成管理を徹底しろ」とお達しが下される傾向があるのが要因として大きいのではないかと感じます。実際にやることが増える(仮に今まで構成管理してないプロジェクトだったならばやることは確実に増えます。ただし、無駄な作業が削減もされますが)とどうしてもネガティブな思考になりますよね。

一方、管理職の皆さんは、「プロジェクトをよりよくし、ビジネスとしても成功するために、『見える化』していくことはプロジェクトにとって(も)価値のあること」と理解している傾向があるようです。

双方にとってメリットがある反面、当面はデメリットと感じてしまうこともあります。俗に言う“立下り”というやつで、何かを変えるときには、一時的に効率が落ちてしまうことがあるのは当然のことです。これを十分にお互いが理解し、如何に“立下り”の下がり具合を少なくし、また、早く効果を出すためには...ということを考えていくことが重要ですね。

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