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ITとビジネスのおいしいところを考察 ~ ときどき開発業務改善ネタ

「アジャイルのカタ」の日本語翻訳版が公開されました

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こんにちは。

みなさん、「アジャイルのカタ(Agile Kata)」はご存知でしょうか。

アジャイルを実践するには、「アジャイル宣言」にある価値基準とその背後にある12の原則が重要となります。というのも、元々軽量なソフトウェア開発プロセスを模索、考案、実践していた著名な方々が一堂に介した際に、共通の価値基準と原則を見出したからです。これが2001年のことで、以来、20年以上に渡りこの価値基準と原則がソフトウェア開発の現場、そしてその枠を飛び越え、さまざまなビジネスシーンや教育にまだ浸透してきました。

しかしながら、価値基準と原則だけでは、この目指す場所に辿り着くには、困難な道のりがたくさんあるのも事実です。なぜならば、前に立ちはだかる、過去の成功体験(今は通用しなくなったものなど)、既存の制約、規制に上書きした社内ルールなどがあるからです。また、アジャイルなプラクティスを実践したら「アジャイルになる」のかといったらそうではないでしょう。既存のプロセス、ルールの元アジャイルプラクティスを実践することは可能ですし、それには一定の意義がありますが、それはあくまで既存のプロセスにプラクティスを取り入れたにすぎないです。

そこで、提唱されたのが「アジャイルのカタ(Agile Kata)」です。名前の通り「カタ」を提唱しています。これは繰り返し実践できる基本の形を指しています。

ベースには、『トヨタのカタ』(マイク ローザー著)があります。トヨタのカタでは、トヨタの改善文化についてリサーチした事柄がまとめられており、その根幹として、以下の二つを挙げています:

  • 改善のカタ
  • コーチングのカタ

ここでは詳細は紹介できませんが、「アジャイルのカタ」はこの改善のカタとコーチングのカタをアジャイルマインドセットと組み合わせたものとなります。そして、チームワークで実践するアプローチとして定義しているのも特徴です。

さて、「アジャイルのカタ」は、下記のサイトで閲覧することができます。日本語翻訳版も2023年6月2日に公開されました。ぜひご覧いただき、皆様のアジャイルトランスフォーメーションや、日々のアジャイル実践にお役立てください。

アジャイルのカタ(Agile Kata)

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