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ライフワークとしての学びを考えます。

最善のアイデアの多くは正規のミーティングのあと、廊下でする小声の立ち話のときに交わされる チームにかかった鍵をはずすために

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合唱チームビルディングを行うその前に、「やっておかなくてはならないこと」があります。

良い仕事をすることが、お客さんに喜ばれ、社会のためになり、それが仕事のやりがいと生きがいにつながります。
しかし、そのためには、昨日記事にも書きましたように、お互いが境界線を越えてチームをつくり、気持ちを一つにしていかなくてはならないのです。

しかし、境界線を越えて、お互いに真実を議論しあおうと思っても、ある化学反応が邪魔をします。

マルチ・リーダーシップ・マネジメントの書、ハーヴェイ・セイフスター、ピーター・エコノミー著「オルフェウスプロセス」にその化学反応について書かれています。


    ・・・・(以下引用)・・・・

「頭に血がのぼり、かっかとして、反撃したくなる。これは防衛(defending)と議論(debating)という『二つのD』の兆候だ。だが、そこをこらえ、話を聞くこと(listening)と学習(learning)という『二つのL』をためしてほしい。最善のアイデアの多くは正規のミーティングのあと、廊下でする小声の立ち話のときに交わされるものだ。人は自分が真実を話すと、上司がどう反応するかを気にしているからだ。だがもちろん、驚くべきことに、小声でやりとりするアイデアこそ、会社が喉から手が出るほど欲しがっているものなのだ。だから、この次に自分が防衛的な議論をしていると感じたら、それをやめ、そのかわりに相手の意見に耳を傾けて学習したほうがよい。人の意見を聞くと、愕然とするだろう

    ・・・・(以上引用)・・・・


同僚や自分の上司から真実を意見されるときでさえ、人は化学反応を示しますから、これが部下から上司に対するものである場合、難易度はさらに上がります。

以前、私の記事、「『悪い知らせを伝えた部下を"斬る"上司』強い批判を受け入れる準備はできているか?」でも書きましたが、百年コンサルティング代表取締役、鈴木貴博さんの記事から引用します。


    ・・・・(以下引用)・・・・

所詮は「強い批判に心から感謝する上司」など数えるほどしか存在しない。それでも恨まれるのを承知で行動するならば、いつかはその場所を去る方が、お互いに良い結果を生むことになると思うからである。
「それでも上司に悪い知らせを伝える」と決めた人は、いざというときのために、同時に転職エージェントに電話しておくというのが、意外といい解決策かもしれない。

    ・・・・(以上引用)・・・・


「会社の危機を救うようなこと」でも、上司に対して批判的な情報を伝える使者は「転職の準備」が必要なのです。
心から会社の成長とお客さんのことを考えるのなら、こういうことが理由で、みんなが言うべきことも言えない文化は、企業にとってもったいないことです。



そして、もう一つ邪魔をするのが、日本独特の「恥の文化」です。

(詳しくは、私のブログにて「日本人が競争に勝つことができる唯一の方法」、に書かれています。)

これに関しては、さすがの「オルフェウスプロセス」にも書かれていません。

「恥をかかされた」と思うことが、どんなに日本人にとって屈辱的なことか。恥は恨みにつながり消し去ることは困難になります。「忠臣蔵」の文化は脈々と受け継がれています。そこを理解しておくことが重要です。

ただ、日本人独特の感覚として、いったん「恥」のタガが外れると、とんでもないところまで突っ走るという特性があります。
例として、良いか悪いかは別として、「無礼講」と銘打てばどんなことでもやってのける、「酒の席」と言うことであれば、そこそこのことは許される。
日本人にとってプライドを保つために何よりも大事なのは「大義名分」です。


「化学反応」「恥の文化」の錠前をはずすために、私は、合唱チームビルディングにおいて、ある発声練習を用いることにしました。

それは、声だけでなく、「頭」と「心」と「空気を整える」準備運動のようなもので、企業の中にある上下関係、ヒエラルキーをいったん水平化し、「恥の文化」を乗り越え、境界線を越えていくための第一歩になります。

そのメソッドについては本日書き記す予定でしたが、ずいぶん長くなってしまいましたので、また次回に。

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